“撮って出し”もやっぱり良い。「ライカQ3 43」は初心者から玄人まで満足できる稀有なカメラだ
「Leica Looks」の「Classic」を使った作例
「Classic」はアナログシネマのルックを取り入れることを目的にデザインされています。高コントラストながら「Eternal」より明るくハイキーで、肌の色に癖が出にくいため、ポートレートでも使いやすいと感じました。 緑がかったアンバー寄りの色合いが、どこかノスタルジックな雰囲気を演出します。 スナップ撮影とも好相性です。見慣れた街並みがどこか懐かしい雰囲気に変わり、思わずもう少し歩いてみたくなるような気持ちにさせてくれます。
「Leica Looks」の「Contemporary」を使った作例
「Contemporary」は明るく自然な色合いが特徴で、ナチュラルモダンな仕上がりを楽しめるルックです。 色味に癖が少なく、明るく爽やかな印象のため、さまざまなシチュエーションにマッチする万能感があると感じました。
「Leica Looks」の「Chrome」を使った作例
「Chrome」は低彩度で抑えめなコントラストが特徴で、落ち着いた雰囲気を演出します。明暗差が強く赤が印象的な場面や、要素が多い街並みでも、洗練されたエレガンスを感じさせてくれるルックです。 しっとりと落ち着いた色味は、ポートレートでも重厚感があり、上品な印象を与えます。 被写体次第ではモノクロのような雰囲気を醸し出しますが、完全なモノクロとは異なり、わずかに色味を感じられるため、独特で味わい深い表現が可能です。
「Leica Looks」の「モノクロHC」を使った作例
せっかくなので、プリインストールされているルックの中から「モノクロHC」も試してみました。黒の締まりが良い高コントラストなモノクロは、光と影の表現に最適です。 ハイライトからシャドーまでの滑らかな階調感は、さすがライカと感じさせる仕上がりです。ポートレートをモノクロで撮影することで、どこか情緒的な雰囲気が生まれ、いつもとはひと味違ったスパイスを効かせられます。 今回は特に気に入ったルックを中心に、作例とともに紹介しました。どのルックも個性的でありながら、過度に彩度やコントラストが強調されることなく、写真表現として非常に完成度が高いと感じました。ライカが長年培ってきた写真への哲学や画作りが、「Leica Looks」に凝縮されているようです。 ルックを適用することで簡単に魅力的な写真に仕上がりますが、欲をいえば、それぞれのルックを元にユーザーの好みに合わせて、コントラストや彩度をさらに調整できる機能があれば、より幅広い表現が可能になると感じました。