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マスクすら買えない子どもたち…一人で生計立てる10代の過酷な日常 「渡して終わり」ではない支援目指し

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何らかの理由で親からの支援が受けられず、一人で生計を立てながら学校に通っている10代がいます。「マスクが買えない」――。彼らを支援している団体には、最近になってそんな声も届き始めたといいます。一人一人違う「当たり前」に思いを馳せることで、見える世界が変わってくるかもしれません。(金澤ひかり) 【マンガ】「マスクしてくれんか」言われた女子高生 翻弄される社会、漫画に

ギリギリの生活、最後に生活用品

「生活するための必要経費として家賃や食費があって、最後に生活用品。その中でもマスクって、案外高いし、優先順位として低くなってしまっているのかもしれない。これまでなかった固定費として月2000円くらいかかると、結構しんどいですよ」 そう語るのは、不登校や中退を経験した主に10代の支援をしているNPO法人D×P(ディーピー)の今井紀明さんです。 D×Pで支援している若者の中には、何らかの理由で親からの支援を受けられず、学校に通いながらバイトをして、生計を立てている若者もいます。 「彼らの多くは、朝、バイトをしてから学校に行き、夜はまたシフトに入っている。さらに土日のどちらかは1日中バイトをする、という生活をしています」 今井さんによると、彼らの収入は、家賃や学費、生活費を払うのに「ギリギリ生活ができるくらい」だといいます。 しかし、コロナ禍において、彼らの中にはバイト先が休業になるなどして、生活がさらに困窮するケースもあったといいます。 「想像に難くないと思うんですけど、学校に通いながら働いている子が職を失ったとき、元々貯蓄がない中なので、食費を切り詰めたりします。そんな生活をしていると、『これからどうしたらいいんだろう』と、精神的にも不安定になります」

コロナ禍での相談、去年の10倍

D×Pでは2018年から、「ユキサキチャット」という、就職や進学に関するライン相談を続けていますが、今年4~6月の約3ヶ月で登録者が約400人増え、相談件数は前年比で約10倍に増加しました。 就職・進学の相談が増えたのに加えて、それ以外の経済的な困窮相談なども増えているといいます。 「就職・進学の相談の中にも『仕事が急になくなった』という相談もあった」 そんな若者たちを支えようと、D×Pでは、NPOの活動を応援するサポーターからの寄付を元にした食糧支援と月1万円の現金給付を続けています。 食糧支援は、新型コロナウイルスの流行前から続けてきたものですが、現金の給付は6月から新たに始めました。現在までに食糧支援を受けたのは15人、現金はスタッフなどの聞き取りなどを経て8人が受け取りました。 「マスクが買えない」という若者たちには、直接手渡したり、今後は食糧支援の荷物に入れたりして支給する予定です。 支援を受けた若者たちからは「生活が安定してきた」や「食べ物をいただくのは初めてなので気が引けますが、助かりました」といった声が届いているそうです。

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