日テレ系列4社が経営統合、持ち株会社「読売中京FSホールディングス」設立へ
日本テレビ系列基幹局の札幌テレビ放送(札幌市)、中京テレビ放送(名古屋市)、読売テレビ放送(大阪市)、福岡放送(福岡市)の4社は29日、2025年4月1日に認定放送持ち株会社「読売中京FSホールディングス(FYCS)」を設立し、経営統合すると発表した。4社は持ち株会社の下で新たな協力体制を構築して経営基盤を安定させ、日テレや系列各社とともに魅力的なコンテンツを作っていくとしている。 【写真】日テレHD、新社長に福田博之・取締役執行役員が昇格…現社長の石沢顕氏は副会長に
札幌テレビ、中京テレビ、読売テレビ、福岡放送の4社は共同株式移転方式で持ち株会社を設立し、その完全子会社となる。持ち株会社の代表取締役会長に中京テレビの丸山公夫会長(70)、代表取締役社長に日本テレビホールディングス(HD)の石沢顕社長(68)が就く予定。日テレHDは新会社の筆頭株主として株式の20%以上を保有し、持ち分法適用会社とする。読売新聞グループは約15%の株式を持ち第2位株主となる見通しだ。4社の株主には現在保有している株式に代わって新会社の株式を交付する予定だ。
経営統合後も4社はそれぞれの地域で放送などの事業を続ける。地域や放送局の枠組みを超えた連携などについては、新会社が中心となって取り組んでいく。4社は「引き続き、地域情報を発信する中核企業として地方創生に取り組み、北海道・東海・関西・北部九州や内外の文化的、経済的交流を積極的に促進し、地域社会の発展や活性化に貢献する」としている。
人口減少など地方局を取り巻く環境が変化する中、新会社が中心となって中継局の共同利用に向けた議論も進める。将来的には各社の業務部門などの合理化の検討も視野に入れる。
▽読売中京FSHD社長
石沢顕氏(いしざわ・あきら) 80年東大文卒、日本テレビ放送網入社。22年6月から日本テレビHD代表取締役社長執行役員兼日本テレビ放送網代表取締役社長執行役員。福岡県出身。
▽読売中京FSHD会長
丸山公夫氏(まるやま・きみお) 79年東大文卒、日本テレビ放送網入社。23年6月から中京テレビ放送代表取締役会長。東京都出身。