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「衰弱していた。4畳半の部屋で」安すぎる介護費が生んだ地獄

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幻冬舎ゴールドオンライン

本記事は、2017年6月23日刊行の書籍『人生を破滅に導く「介護破産」』から抜粋したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。介護保険サービスの金額は、社会福祉法人サンライフの金額を参考に記載しています。実際の金額は利用する施設などへお問い合わせください。本来、施設の種類によって「入居」「入所」と書き分けるべきですが、文章の分かりやすさに配慮し、すべて「入所」に統一しています。

利用者や家族の弱みにつけこむ劣悪介護ビジネスが急増

待機者数が以前よりも減ったとはいえ、特別養護老人ホーム(特養)に入所するのは未だに厳しい状況です。また、比較的空きがあって入りやすい有料老人ホームは、入所一時金や月額利用料、介護保険の自己負担額やそのほかの費用を合わせて、月額20万円以上かかることが多く、経済的負担を考えると気軽に利用できないのが現状です。 ちなみに、世帯員2人以上の一般世帯を対象にした「平成27年度生命保険に関する全国実態調査」(生命保険文化センター)によると、世帯主または配偶者が要介護状態になった場合、住宅の改修や車いす、特殊ベッドなどの福祉用品の購入で、必要だと考える平均初期費用は約252万円でした。 しかしこれらの費用に関しては保険サービスでレンタルもでき、住宅改修に関しても介護保険が適用されるため、実際の負担はそれほどかかりません。逆に、要介護状態になった時に必要だと考える月々の平均費用は、約16.8万円となっており、これまで説明した実際の費用より安いと思われています。このように、介護に必要な金額のイメージと現実には大きな差があります。 2014年4月に介護保険制度が改正されて以降、介護の費用が捻出できないことを理由に、より安い施設への移行を希望する家族が増加しています。多くの家族が希望するのは、「年金の受給額内で介護費用をまかないたい」ということです。 しかし、安さだけを基準にして施設の選択を考えることはお勧めできません。たとえば民間の施設で月額わずか5万~6万円など、費用が水準より大幅に低い施設は、それだけサービスの質や人材、環境などの面で著しく劣るところが少なくないのです。 負担を少しでも抑えたい利用者や家族の弱みにつけこむような「劣悪介護ビジネス」は後を絶ちません。 たとえば、「お泊まりデイサービス」という介護サービスがあります。 通常のデイサービスに介護保険の対象外である自費の宿泊サービスをつけたもので、デイサービスに通ってその後自費で宿泊するということを連日くり返すことで、施設に入所するのと同じサービスが受けられるというものです。

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