【京成杯AH】単回収率は109%、複回収率は212% スイープトウショウの仔は「出遅れ直後」が狙い目
「アフターケア」で穴馬をあぶり出す
9月13日に中山競馬場で行われるのは京成杯AH(GIII・芝1600m)。サマーマイルシリーズの最終戦でもあり、秋競馬の開幕を告げる重賞でもある伝統のハンデ戦だ。 【京成杯オータムハンデ 2020最終予想】今回は超大穴馬で勝負!本命馬の魅力的な血統背景とは?(SPAIA編) そのサマーマイルシリーズ優勝を目指すスマイルカナ、同コースではニュージーランドT勝ちなど3戦無敗のルフトシュトローム。この3歳馬2頭が人気を集めそうだが、人気馬の分析は他記事に任せて、ここでは馬券にスパイスを加えてくれる穴馬を探していきたいと思う。 さて、競馬予想のスタンスは十人十色。オッズにはこだわらずに的中を求める人は、素直に近走で好成績を残している馬に注目すれば事足りる。しかし、高配当ゲットを目指すならば人気のない馬も買う必要が出てくる。人気のない馬となると、必然的に近走で成績の振るわない馬が多くなってくる。 一概に近走成績が悪いといっても、実力を十分に発揮した上で負けている馬と、何らかの理由で真の実力を発揮できずに負けている馬では価値が全く異なる。前者はなかなか上がり目が見込めないが、後者は条件さえ整えばおいしい馬券をプレゼントしてくれる貴重な存在だ。 したがって、穴馬をあぶり出すには「近走で不利・不得意な条件のレースを走った馬」を探すことが重要だといえる。歯がゆい敗戦を喫した馬を次以降、満足に力を出せるレースで狙っていく。いわば「アフターケア馬券術」とでも名付けておこう。
「出遅れ直後」にこそ妙味! 「アフターケア」対象として真っ先に目に入るのがスイープセレリタス。前走の函館SSは痛恨の大出遅れ。そのうえ、函館のキツいコーナー、短い直線で4角15番手の大外を回らされて12着という散々なレース内容だった。 道中は終始追走に余裕がなく、前半600m通過が33.4というスプリント戦の速い流れにも戸惑っていた。距離適性としては1400~1600mあたりがよさそうで、マイル戦に戻るのはプラス。 母のスイープトウショウは現役時代にGI3勝を挙げた名牝。追い込み脚質でゲートも得意ではなかったが、かといって毎回出遅れるわけでもなく、出たり出なかったりムラのある馬だった。そんなスイープトウショウの仔はこの馬を含めて6頭が中央競馬に出走しているが、前走脚質に注目すると面白いデータが発見される。 そのデータとは、前走が後方の競馬だった際の回収率が極めて高いこと。単回収率は109%、複回収率は212%を誇る。母同様ゲートを出たり出なかったりする傾向があるので、出遅れた次のレースで人気を落とした時が狙い目となっているようだ。 スイープセレリタス自身も前走は出遅れたが、2走前・3走前は五分にスタートを切れている。今回は52キロという軽ハンデに恵まれたことも強調材料で、本命は文句なしにこの馬だ。