医療従事者2人陽性 岐阜県総合医療センター、救急受け入れ停止
岐阜県内で1日当たりの新型コロナウイルス新規感染者数が3桁に迫る過去最多の98人に上った5日、岐阜市野一色の県総合医療センターに救急搬送された患者が陽性者だと分かり、医療従事者2人の感染も明らかとなった。救急救命センターにも濃厚接触者がおり、12日朝まで救急の受け入れを停止する。 県やセンターによると、この患者は昨年12月31日に意識障害と発熱の症状で救急外来を受診し、1月1日から入院。その後、入院前に利用したデイサービスセンターで陽性者が見つかったため、4日に検査して感染が判明した。接触のあった医療従事者や患者を調べたところ、救命救急センターの看護師と脳神経内科の医師の陽性が判明した。 5日の発表では、新たに三つのクラスター(感染者集団)を認定。関市の飲食店で従業員や客ら8人に感染が広がっていることが分かり、県は「カラオケスナックつる」(同市山王通西)だと公表。昨年12月21日以降に利用した客に関保健所への連絡を呼び掛けた。ほかに大垣市の職場の同僚やその家族ら6人に感染が広がっているケース、年末に関市の居酒屋で飲食やカラオケをした30代の友人同士5人の感染者もクラスターとした。 規模拡大は7件。接待を伴う飲食店「オイコットクラブ」(岐阜市折立)関連では、従業員や客の家族ら4人の感染が分かり58人規模に。本巣郡北方町の接待を伴う飲食店「GAS PANIC(ガス パニック)」関連は客ら3人が増えて計25人、羽島市の高齢者福祉施設関連は1人増の計15人、養老郡養老町の親族関連が2人増の計12人、瑞穂市の職場関連と揖斐郡揖斐川町の揖斐厚生病院関連はいずれも1人増の計11人。友人同士で飲食をした岐阜市の大学生関連は1人増えて計10人となった。 羽島市は市民病院に勤務する職員3人と入院患者1人の感染、岐阜市は市斎苑の職員2人の感染が判明したと発表。県教育委員会は大垣工業高と岐南工業高、羽島高の生徒各1人の感染を確認したと発表した。 5日の新規感染者は年代別で10歳未満10人、10代8人、20代16人、30代16人、40代17人、50代14人、60代5人、70代9人、80代3人。人工心肺装置「ECMO(エクモ)」を装着し重篤だった60代男性は人工呼吸器管理にまで回復した。 岐阜市の河村病院関連、多治見市の高齢者施設ケアハウスビアンカ関連、中津川市の中京学院大硬式野球部関連の三つのクラスターは、終息が確認された。
岐阜新聞社