佐野恵太、“番長DeNA1号”特大弾で存在感!助っ人不在でも「打ちまくる」
(練習試合、阪神1-4DeNA、23日、宜野座)DeNA・佐野恵太外野手(26)が23日、阪神との練習試合(宜野座)に「4番・左翼」で出場し、四回に対外試合6試合目でチーム初本塁打となる逆転の決勝3ランを放った。外国人選手の来日にめどが立たない中、昨季首位打者に輝いた主将が“番長DeNA1号”で存在感を発揮。試合は4-1で快勝した。 【写真】チームメートとエアグータッチをする佐野 狙い澄ましたファーストストライクの直球を一振りで仕留めた。レギュラー未経験だった昨季とは違う、貫禄すら漂う一発。佐野が、右中間最深部への特大アーチで“番長DeNA1号”を刻んだ。 「打った瞬間、入るかなと。ここまであまりいい感覚がなかったので、きょうの一本がきっかけになればいい」 1点を追う四回、3番・牧が四球を選び無死一、二塁。小野に対して2ボールとなり、狙い球を一本に絞った。3球目、高めのややボール気味のコースだったが、144キロの直球に迷いなくバットを振り抜いた。 昨季、ラミレス前監督から言われ続けた言葉がある。「打者有利のカウントで、甘く来た球をホームランスイングで捉えるのが4番だ」。前年まで主戦場が代打だった左打者を「4番&主将」に据え、才能を開花させてくれた“恩師”は退任した。しかし、教えを当然のように遂行できるのが今の佐野。昨季打率・434(99打数43安打)、6本塁打を誇った積極的な“ファーストストライク撃ち”で正真正銘の主砲としての姿を示した。 昨季初めて規定打席に到達し、いきなり首位打者(打率・328)の初タイトルを獲得。新たな重圧もかかる今季は、キャンプ第3クールで右手の張りにより数日間、打撃練習を控えるなど、思うような打撃ができない日々が続いた。 それでも、焦ることなく自らの感覚と向き合った。「やっぱり自分は直球に強い打者。力負けしないように、一振りで捉えることを修正ポイントに練習した」。22日には打撃投手として登板した守護神・三嶋の打席に立ち、150キロ前後の球を打ち込んで感覚を研ぎ澄ました。 チームは昨季25本塁打のソト、20本塁打のオースティンら外国人選手の来日にめどが立っていない。だからこそ、佐野は自覚十分に語る。 「(助っ人不在で)打線が弱くなるとは思われたくない。しっかりと打ちまくって、打線を引っ張っていきたい」 一つステップアップした26歳が、今季も強力打線の柱を担う。(浜浦日向)