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維新離党「ポスト河井」巡り波紋 広島県政界「背後に二階氏」の見方も

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中国新聞デジタル

 次の衆院選で日本維新の会から広島2区に立つ意向だった灰岡香奈氏(37)が突然離党し、広島の県政界に波紋を広げている。当面無所属で活動するというが、自民党内には大規模買収事件で離党した河井克行容疑者(57)の地盤、広島3区の党公認をうかがう動きとの見方がある。妻の案里容疑者(46)が所属した二階派が背後にいるとの声も飛び交う。党県連は現金を受け取った疑惑のある議員を複数抱え、後任探しには動けていない。 【ダイジェスト動画】河井前法相夫妻買収事件  「熟慮の末、日本維新の会を離れる決意をしました」。6月30日深夜、灰岡氏は自らのフェイスブックに書き込んだ。国政に4度挑戦し、2013、16年の参院選は広島選挙区、17年の衆院選は広島2区で涙をのんだ。今後の活動については「広島で続ける」と記すにとどめた。  離党の真意は―。中国新聞の取材に、灰岡氏は「現時点で今後の具体的な動向は決めていない。維新の活動に区切りを付けるため」と強調する。ただ、複数の自民党筋は「灰岡氏が広島3区で自民党から立ちたいと党関係者に明かした」と証言。維新に離党届を出したのは、克行容疑者が逮捕された6月18日だった。  こうした動きと軌を一にして6月下旬、「二階派を率いる自民党の二階俊博幹事長が、灰岡氏の擁立を画策している」との情報が県政界を駆け巡った。  二階氏は、過去の衆院選で岸田文雄政調会長(広島1区)が率いる岸田派の候補者に対立候補を立て、昨年秋の党役員人事では幹事長ポストを望んだ岸田氏との交代を拒んだ。岸田氏との溝は深いとされる。  昨年7月の参院選広島選挙区で案里容疑者の擁立に関わり、岸田派の重鎮で党現職の溝手顕正氏を押しのけての初当選を後押ししたのも二階氏だった。「二階氏ならまたやりかねない」「夫妻の後任選びで党本部が広島に手を突っ込んできたら、言い返す」…。県議たちの鼻息は荒い。  ただ、党県連による後任探しの動きは鈍い。背景には河井両容疑者による大規模買収事件がある。人選を担う党県連の選挙対策委員会には、200万円の受領を認めた奥原信也県議をはじめ、疑惑の議員が複数いる。ある党県連幹部は「燃えさかっている疑惑の火が消えない限り、後任探しどころではない」と嘆く。  「ポスト河井」探しには「ポスト安倍」を決める党総裁レースへの思惑も絡む。安倍晋三首相(山口4区)の後継の有力候補の一人である岸田氏を首相へ押し上げるために「夫妻の後釜は何としても岸田派で擁立し、当選させたい」(党県連幹部)との声は強い。  昨年7月の参院選広島選挙区では、溝手氏の支援で一本化した党県連の頭越しに、党本部が案里容疑者も公認した因縁もある。岸田氏を支えるベテラン県議の一人は言う。「岸田氏が候補者選びで主導権を握ることができなければ、次の首相なんて絵に描いた餅に終わる」

中国新聞社

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