Yahoo!ニュース

IDでもっと便利に新規取得

ログイン

スーパーで買ったブロッコリーから7匹のいも虫を発見! チョウになるまで育ててみた

配信

BUSINESS INSIDER JAPAN

全ては1つのブロッコリーから始まった。  イギリスのテレビやラジオでレポーターを務めるサム・ダーラストンさん(27)はこの日、夕食作りを急いでいた。ブロッコリーの入った袋を開けると、小さな緑色のいも虫が付いているのに気付いた。 【全画像をみる】スーパーで買ったブロッコリーから7匹のいも虫を発見! チョウになるまで育ててみた 数時間後、ダーラストンさんはもう1つの袋からさらに5匹を発見し、ダーラストンさんのルームメイトももう1匹発見した ── 合計で7匹のいも虫が見つかった。 ダーラストンさんはいも虫をゴミ箱に捨てる代わりに、ペットとして育てることにした。"タッパーの家"を用意し、ツイッターでいも虫の様子を報告し始めると、ゆっくりと美しいチョウへ変わっていくその姿に多くの人がとりこになった。 ロンドン在住のダーラストンさんは、6月11日にイギリスの食料品チェーン「テスコ(Tesco)」で買ったブロッコリーの袋を開けるまで、いも虫がブロッコリーに付いているのを見たことはなかった。 「ブロッコリーをいつも買うんだ。ぼくの大好きな野菜だから」とダーラストンさんはInsiderに語った。 「何度も買っているのに、いも虫が付いているのを見たのは初めてだったよ」 ブロッコリーに触れた時にぐにゃっとしたので、ダーラストンさんは一部が傷んでいるのかもしれないと思ったという。ところが、何かが動いていた。 「最初のリアクションとしては"これどうしよう?"だったね」 家の中で虫を見つけたら、これまでは外に逃がしていたというダーラストンさんは、この小さないも虫は自力では生きていけないかもしれないと心配になったという。 「とりあえずググらなきゃと思って。そうしたら、いも虫は何であれ、自分が乗っていたものだけを食べて育つことが分かったんだ」 自宅の庭にブロッコリーはなかったが、ダーラストンさんはこの小さないも虫を手元に置くことに決めた。ブロッコリーがスペイン産だったので、まずはこのいも虫 ── モンシロチョウ ── がイギリスにもよくいるものかどうかを調べ、wikiHowを読んで、この新たなペットの"お世話のしかた"を学んだという。 「指示に従って、上の方に穴をあけたタッパーに入れた。ぼくのルームメイトもすごく乗り気で、このいも虫をセドリックと名付けたんだ。ワクワクするような、不気味なような感じだったね」とダーラストンさんは話した。 セドリックのかわいらしい動画をシェアした後、ダーラストンさんはテスコからの払い戻しでいくつかブロッコリーを買い足した。すると、セドリックの"新しいお友達"がいた。  「家はもう用意してあるよ、と思って、5匹のルームメイトをセドリックに紹介したんだ」 同じ日の夜、ダーラストンさんのルームメイトが別のブロッコリーの袋を開けると、もう1匹いも虫が見つかった。数時間でいも虫たちの家はいっぱいになった。 「この年齢で7人の子どもの父親だよ」とダーラストンさんは笑った。 「予想外だね!」 ダーラストンさんとルームメイトは、彼らの新しいペット全てに名前を付けた。こうして「ブロック」「オリー」「クロック」「ジャニン」「カルロス」「スリム・エリック」がセドリックの仲間になった。 そして、ダーラストンさんはこのいも虫たちの様子をシェアし、あらゆる出来事を記録し続けた。 「突然、くねくね動き回るいも虫たちがやってきて、ぼくたちはすっかりハマってしまったんだ」とダーラストンさんは語った。 「ぼくたちは彼らに名前を付けて、外に出して、歩き回らせてあげたんだ。ロックダウン(都市封鎖)中だから、忙しくしているために、できることは何でもしないとね!」 数日後、いも虫たちがその姿を変え始めると、さらに盛り上がった。 ダーラストンさんが最初に見つけたセドリックが最初に変化し始めた。 「本当にすごかったけど、初めはちょっとショックだった。最初の1匹がサナギになった時は、死んじゃったのかな?と思って」とセドリックさんは語った。 「サナギになったのは、最年長のセドリックだっだ。セドリックがそうなると、残りのいも虫たちも同じようになるんだなと分かった」という。 6月22日までに7匹のうち6匹のいも虫がサナギになった。ブロックだけが何日か、いも虫のままだった。 「みんな、それぞれに違って、最高だった。いも虫が1匹だけになった時は、自由に歩き回らせたり、食べ物をあげたりして、彼を甘やかしたんだ」とダーラストンさんは語った。 いも虫たちを発見してから10日後の6月21日、チョウになったセドリックがダーラストンさんに近寄ってきた。 ダーラストンさんはセドリックが新しい羽に慣れるために数時間、自由に飛び回らせた。 「あれは最高だった。手をじっと出しておくと、そこに飛んできてくれるんだ」 その後、ダーラストンさんはセドリックを外へ連れて行った。最初のいも虫の子どもに別れを告げる、旅立ちの時だった。 「ワクワクする気持ちが大きかったです。おお、すごいな!やり遂げたな、セドリックはここでの時間を終えたんだな、セドリックを行かせてあげる時なんだな、あと6匹いるぞ、という感じでした」 だが、時間とともにどんどんいも虫たちが変化していくと、ダーラストンさんは少し寂しくなってしまったという。 次に旅立ちの時を迎えたのはジャニンだった。そして、ブロック、クロック、オリー、カルロスがこれに続いた。 最後はスリム・エリックだった。ダーラストンさんの線香の上でサナギになろうとしたいも虫だ。 「からだに悪いんじゃないかと思って、彼をキャンドル・ホルダーに移してあげたら、ホルダーの下の方にはっていって、そこでサナギになったんだ」 仲間たちが自分の羽を手に入れていく中、スリム・エリックは後れを取っていた。ツイッターでは多くの人々がスリム・エリックを応援していた。 「みんなが彼を応援していて、『スリム・エリックはどう?』と聞かれたり『君ならできるよ!』と言われたりしました」とダーラストンさんは振り返った。 「ぼくは、うわーもし彼がうまくいかなかったらどうしよう? 恐ろしい結末だ! と思ってました」 だが、スリム・エリックは6月28日、ついにチョウになった。その旅立ちはダーラストンさんにとって切ないものだった。 「すごく悲しかったよ! でも、全員生き延びてくれて、今はただうれしい。18日間の出来事だったけど、もう一度やりたいな」とダーラストンさんは話している。 そして「ぼくの一番おもしろいところがなくなっちゃったね!」と笑った。 いも虫たちはチョウになって旅立っていったが、彼らの旅への人々の愛は衰えていない。いつか野生生物の番組の司会者になりたいという夢を持っているダーラストンさんは、この7匹のかわいらしいお友達について子ども向けの本を書こうと、交渉中だという。本の利益は全て野生動物保護区のために寄付する計画だ。 テスコからはギフトカードを受け取って以来、連絡はないが、それは重要なポイントではないと、ダーラストンさんはツイッターで述べている。 「ぼくがツイートしたのは、これがおもしろくて、珍しいことだったからだ。テスコに何かしてほしいとは思っていないし、あれからも何度か店にも行ってる。すごくおもしろい話だと思っただけだ」 「食べ物の中にそれを食べている虫を見つけるのは、ぼくにとってはショックなことじゃない。本来、いるはずのものなんだから。殺虫剤を使ってない証拠なんだろうし、有機栽培のブロッコリーが通常の価格だったってことじゃないかな」とダーラストンさんは話している。 テスコの広報担当者は、ダーラストンさんにブロッコリーの件では謝罪をしたとInsiderに語った。 「どうやらお腹を空かせたいも虫がサムのブロッコリーにたどり着いたようです。今回の件については本当に申し訳なく思っています。サムにも野菜と一緒に思いがけないペットを提供してしまったことを謝罪しました。生鮮食品については定期的に品質検査をしていますが、生産者により自然な生産方法を取り、殺虫剤の使用を大幅に減らすよう奨励する中で、まれに虫が見つかることがあり得ます」とコメントしている。 新型コロナウイルス感染症が流行する中、ダーラストンさんは自分のツイートが人々を笑顔にしたことをうれしく思っているという。 「希望みたいなものを人々に少しでも届けられたらいいなと思ってます。ぼくたちはまだ閉じ込められているけど、チョウたちは自由になりました」 「でも、チョウたちはまだそこにいるし、ぼくたちは彼らの人生に自分を重ねることができます」 [原文:A man opened a bag of broccoli to find 7 caterpillars inside, and kept them as pets until they transformed into butterflies] (翻訳、編集:山口佳美)

Anneta Konstantinides

【関連記事】