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第四回「ビジネスシューズは一択だけあればいい!」

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FORZA STYLE

靴の接合方法には大きく分けて2種類があります。ひとつは接着剤で接合する方法。もうひとつは糸で縫い付ける方法。前者の利点は軽く作ることが可能で、手間が後者に比べてかからない分、価格も手頃な物が多いところにあります。ただし、接着剤による接合は、日本のような高温多湿の気候によってはがれやすく、はがれてしまった靴を修理することは基本的にできません。 一方、後者は、糸でしっかりと縫われているので耐久性が高く、またソールがすり減ってもこの糸を抜いて新しいソールと接合できる点。 前者に比べて重いのですが、歩行には多少の重さがあった方がいいという研究もあり、どちらが歩きやすいかは個体差や好みによるところが大きいように思います。ただし、個人的な好みは間違いなく後者です。使い捨てになってしまう物よりも長く使える物の方が結局は得で、幸福度も高いと考えるからです。 糸で縫われた靴の製法にグッドイヤーウエルトというものがあります。 グッドイヤーという名称は、米国のチャールズ・グッドイヤー2世という人が開発したことに由来します。 ウエルトとは、アッパーとソールを接合する際に、その中間(仲底)に縫い付ける細い帯状の革をウエルトということに起因します。

このウエルトがアッパーとソールそれぞれに縫い付けられることによって、アッパーとソールが直接接合せず、結果、履き心地と耐久性の向上をもたらすこととなるのです。 この製法は主に英国やアメリカの靴に使われています。ちなみに、イタリア靴に多く使われるマッケイという製法はこのウエルトを廃し、アッパーとソールを直接縫合します。 接着剤のみによる靴より耐久性が高く、グッドイヤーウエルトより軽量になるのが特徴です。足馴染みもよいので窮屈な靴は嫌だ、という人にはおすすめです。 が、ビジネスで履く靴の一流はグッドイヤーウエルト製法のものだということもおぼえておいてください。いずれにせよ、接着剤だけで作られた靴は、安価ですが長持ちせず、また見た目もカジュアルなものが多いので避けた方がいいでしょう。 グッドイヤーウエルト製法の靴は初期投資としては高価ですが、長く履け、アッパーの革の質もいいものが多いので磨くことでより上品な印象になります。ゆえに結果得をするという考えをもつこともできます。価格は日本やイタリア製のものだと3万円台からあります。 いずれにせよ、靴を手入れすることは上記以上に大事なこと。過剰にピカピカさせることはありません。ほこりやくすみをブラシやウエスで取り払い、傷がついたり、色が抜けてきたらクリームを塗る程度でOK。足元を見られて損をしないように。しかし、足元を見せつけすぎるのもまた無粋。禅問答のようでありますが、おしゃれ過ぎるのは働く男には不要なのであります。 Photo: Ryouichi Onda Styling:Takahiro Takashio Text:Takashi Ogiyama 【お問い合わせ】 ブリティッシュ メイド 銀座店 03-6263-9955 グリフィンインターナショナル 03-5754-3561 GMT 03-5453-0033 パラブーツ 青山店 03-5766-6688 チャーチ 表参道店 03-3486-1801

荻山 尚

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