「優勝は嬉しい、演技は悔しい」前人未到のジュニア4連覇…島田麻央16歳が見据える“世界女王”坂本花織「シニアの試合になれば、私は挑戦者」
「追いかける立場よりも、追われる立場の方がすごく難しいなと、最近感じています。どんどん勝ち進んでいくごとに、勝つ難しさを実感してきました。意識しないようにとは思っていましたが、実際には目指していた4連覇なので、嬉しかったです」 【写真】前人未到の4連覇!島田麻央の圧巻の演技を見る…14歳で決めた180度開脚“超人的スピン”も! 前人未到の『全日本ジュニア4連覇』を果たした島田麻央は、4つ目の金メダルを胸に、左手で「4」の数を作って微笑む。そこには、背負うものの重さとともに進化していく16歳の姿があった。 ジュニアで敵なし、というだけではない。今季は、9月の国際大会でマークした224.68点はシニアも含めての今季世界最高点となり、11月のNHK杯で坂本花織が塗り替えるまで“世界トップ”に君臨した。シニアの全日本選手権(12月19日~22日、大阪)への推薦出場が決まると「優勝したい気持ちはある。全力で挑戦したい」と息巻く。 島田の見据える今季を追った。
いつもと違う緊張「絶対にミスできない」
トリプルアクセルと4回転トウループを持つ島田は、ジュニア、シニアを含めても現役選手のなかで世界最高のジャンパーである。今季は、『世界ジュニア3連覇』『ジュニアGPファイナル3連覇』『全日本ジュニア4連覇』と数々のタイトルがかかるシーズン。まさに孤高の戦いを続けている。 迎えた全日本ジュニア選手権(11月15~17日、広島)。現地入りした日は、トリプルアクセルも4回転トウープも絶好調だったが、試合が近づくにつれて緊張感が高まっていった。 「ショートの前夜は、全然寝付けなくて、1回寝たと思っても、2回ぐらい起きてしまって。それくらい緊張状態が続いていました。こんなこと今までなかったのでびっくりしました」 いつもとは違う緊張。その原因はなにか、自問自答した。 「やはり全日本ジュニアという大会は、本当に素晴らしい選手が集まった大会。ショートは絶対にミスできない。そう強く思うことで緊張していきました」
滑走順を見てびっくり「負けられない」
その“素晴らしい選手”と意識するスケーター達の急成長を、背後に感じていた。今季は世界のトップ6人が出場するジュニアGPファイナル(12月5~8日、フランス)に、島田だけでなく中井亜美(16)と和田薫子(15)の計3人が進出。全日本ジュニアのショートは、抽選の結果、その中井と和田が島田と同じ滑走グループに入ったのだ。 「滑走順を見たときはびっくりして。薫子ちゃんと亜美ちゃんがいるので、ジュニアGPファイナルのような刺激的なグループです。やっぱり去年まで優勝しているので『負けられない』という気持ちが、意識していなくても勝手に自分のなかのどこかで、どんどん大きくなっていきました」 迎えた本番。滑走順は、1番が和田、4番が中井、5番が島田。直前の中井の演技は、見ないようにした。中井は今季絶好調で、ジュニアの国際大会でのシーズンべストは、島田に次いで世界2位。意識せずにはいられない相手だった。 その時のことを、島田はちょっと笑いながら振り返る。 「いつもだったら、試合直前は自分の中に入り込んでしまっているので、実は濱田(美栄)の言葉はあまり聞こえていないことが多いのです。でも今回は(中井選手の)点を聞かないようにと思って、濱田先生の言葉に集中していました」
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