酒蔵「白川村の蔵」をつくるプロジェクト 世界遺産の地で生み出す新たな特産品と新たな雇用
世界遺産の岐阜県・白川郷。昨今の“インバウンド”で白川村や高山などにも海外からの観光客は多い。伝統的な建物が並ぶ風景は静かで美しく、見るだけで満足できる場所だが、実はいわゆる“特産品”がなく、観光客増加の恩恵がいまひとつ。そこで白川村が世界に誇る特産品をつくり、地元に新たな雇用を生み出そうと、岐阜県最大の日本酒の酒蔵、渡辺酒造店(岐阜県飛騨市)が白川村と共同で、新たな酒蔵を新設することになった。 酒蔵は、廃校になった白川村の小学校跡地に建設。酒造りに用いる酒米は、白川村産の山田錦。酒蔵で働く社員の半数以上を、白川村で新たに雇用する予定だ。これまでは白川村で暮らしたいと思っても、働く場があまりなかったといい、地元の雇用創出の取り組みにもなる。 日本酒を作る時に生じる酒粕は、すべて白川村で飼育されている豚のエサにする計画。実現すれば、新たな酒蔵からは酒粕の廃棄が一切生じず、環境にも配慮した蔵になりそうだ。 「白川村の蔵」プロジェクトのスタートを記念し、ふるさと納税の返礼品として「2026 COMING SOON」純米大吟醸、純米吟醸の2種の提供がスタートする。