コロナは無症状でも心臓にダメージ…重篤化の危険性を専門家が指摘【#コロナとどう暮らす】
新型コロナウイルス感染が拡大する中、ショッキングな研究結果だ。問題の研究論文が発表されたのは、米国医師会が発行する「米国医師会雑誌」(JAMA)。ナント、無症状の患者でも心臓にダメージを負っている可能性があることが判明したのだ。 ドイツの研究グループが新型コロナ感染による心臓への影響を調べるため、感染から回復した男女100人(平均年齢49歳)の心臓のMRI画像を分析した。67人は自宅で回復、残り33人は入院治療を要した元コロナ患者。感染の有無を調べた検査から64~92日経った後、ランダムに選ばれたという。 論文によると、100人のうち78人の心臓に何らかの異常が発覚。また、60人の心筋に進行中の炎症が認められた。こうした症状は、感染前の体の状態や重症度、症状の経過とは無関係だったというから驚きだ。 ■重篤化の可能性 極め付きは、100人のうち18人が無症状者だったこと。つまり、無症状であっても、心臓に炎症などのダメージを負っている可能性があるのだ。ハーバード大学院卒で医学博士・作家の左門新氏(元WHO専門委員)は論文を読んだ上でこう解説する。 「心筋炎は風邪やインフルエンザなど、多くのウイルス感染でも確認されています。ウイルスが心臓にダメージを与えること自体は、あまり不思議ではありません。しかし、心臓に異常を生じた人の割合が極めて高いのは驚きです。論文は、ダメージが心筋細胞の周りにある『間質』、いわば皮下組織に及んでいると指摘しています。通常の心筋炎の発生とは違うメカニズムが働いているのではないか」 さらに、新型コロナ感染による症状が落ち着いても、回復したとは言い切れないという。 「一見回復したと見える人の体内で何らかの異変が生じているということは、“治った”後も診察をし続けなければならないということです。しかも、心臓に確認された異常のうち、左心室の不全につながる、後から重篤化しそうな所見もあります。こうした結果を科学的事実として裏付けるために、更なる研究が待たれます」(左門新氏) 死亡したコロナ患者の心臓組織を調べた別の研究では、6割の検体の心筋にウイルス感染の形跡が認められたという。 無症状だから大丈夫――。人類の“敵”はそんなに甘くはない。










