eスポーツとモデル“二刀流”の18歳大学生――「サッカーや野球と同じようにゲームの魅力広めたい」
先月卒業式を迎えた大友美有さん、18歳。彼女は2つの顔を持つ大学生です。2019年に行われた女子高生ミスコンのファイナリストで、現在は芸能事務所に所属し活動するモデル。そして、もう1つの顔は、eスポーツ選手でもあります。 eスポーツとは、「エレクトロニックスポーツ」の略でコンピューターゲームなどで勝敗を競い合うスポーツです。そのeスポーツは世界中で注目を集めています。2019年に行われた大会の賞金総額はなんと約110億円。テニスの四大大会の1つ、ウィンブルドン選手権の賞金総額が約51億円ということからもその規模の大きさがうかがえます。 この大会で優勝したのはアメリカの16歳の少年。優勝賞金約3億2600万円を獲得するなど大きな盛り上がりを見せています。日本国内でもeスポーツ人気は徐々に高まり、2019年に国民体育大会、いわゆる国体で初めて採用されました。eスポーツ選手の大友さんは魅力をこう語ります。 大友さん 「eスポーツって自分と全く違う考え方の人たちに出会うことが出来たり年齢層が違う人たちと出会うことが出来たり、そういうところにも面白さを感じて、みんな考え方が違うと思うんですよ。それを話し合って1つにまとめて1つの道に進んでいく、最終的に1つの道として進んでいくっていうその過程が自分はすごく好きです。」 一般のスポーツと同じくチームを組み勝敗を競うため、チームワークが重要になるeスポーツ。そんな人気の競技に取り組む大友さんは、5歳のころからパソコンゲームに触れ、6歳の時には1人でタイピングが出来ていたそう。幼いころは水泳などの習い事に通い、これまでにバスケやテニスなどたくさんのスポーツに取り組んできました。高校に入学すると学年5位以内という優秀な学業成績を収め、スポーツでも地区大会に出場するといった高校生活を送っていたそうです。
しかし、「30時間以上(連続で)ゲームをしたこともある」と言うほど、ゲームが大好きな大友さん。その思いが高じて高校1年生の時に大きな決断をします。 それは、転学。 大友さん 「好きなゲームの大会に、ただただどうしても出たかったのと、自分のやりたいことを伸ばしていった方が効率いいんじゃないかなって思ったりという、いろいろ要因が積み重なって。」数ある選択肢の中からゲームを選んだ大友さん。高校生の大会に出場するには、チームを組むことが条件とされていたためeスポーツ部のある高校への転学を決意します。 この決断に両親は、「最初は冗談かと思っていたんですが、本気で言っているとわかり、この子何を言っているんだろう?」と困惑したそう。 しかし、大友さんは、自分の意志の強さを証明するため、eスポーツの 高校生大会優勝と女子高生ミスコンのファイナリスト進出の2つを両親と約束しました。 両親 「何度か後悔しないか説得しましたが、最終的に本人の強い意志に根負けして転学を了承しました。」