映画「はたらく細胞」初日挨拶。赤血球役・佐藤健「みなさんの体の中に僕たちがいます」
12月13日に公開された映画「はたらく細胞」の初日舞台挨拶が行なわれ、W主演の永野芽郁と佐藤健のほか、芦田愛菜、山本耕史、阿部サダヲの出演キャスト、武内英樹監督が登壇した。今作について、佐藤は「自分をちょっとでも大切にするきっかけに、この映画がなったら」と語った。 【画像】赤血球役を演じた永野芽郁(C)清水茜/講談社 (C)原田重光・初嘉屋一生・清水茜/講談社 (C)2024 映画「はたらく細胞」製作委員会 細胞を擬人化して描き、シリーズ累計発行部数1,000万部を超えるヒットとなった漫画「はたらく細胞」と、そのスピンオフ作品「はたらく細胞BLACK」の2作品を原作に、シリーズ史上初となる人間の世界もあわせて描いた実写映画作品。 W主演の永野は赤血球役、佐藤は白血球(好中球役)を演じているほか、人間の親子役で芦田と阿部、身体のなかで“はたらく細胞”のうち、キラーT細胞役として山本が出演している。そのほか出演は仲里依紗、松本若菜、染谷将太、深田恭子など。 メガホンをとったのは「翔んで埼玉」や「テルマエ・ロマエ」で知られる武内監督。アクション演出には「るろうに剣心」や「幽☆遊☆白書」の大内貴仁、CG制作には白組が加わったほか、主題歌はOfficial髭男dismの書き下ろし楽曲「50%」が使われている。配給はワーナー・ブラザース映画。 初日舞台挨拶は都内の劇場で、13日夕方の上映回終了後に行なわれ、映画を鑑賞し終えた観客の前にキャスト・監督が登場すると大きな拍手とともに迎えられた。 永野は「みなさんと一緒に初日を迎えられて嬉しい気持ちでいっぱいです。みなさんの拍手が温かくて安心しています」とコメント。佐藤も「公開初日に、こうやって劇場に足を運んでくださるみなさんがいて、本当に支えられているなと実感します。みなさんの体内に僕たちがいます。自分をちょっとでも大切にするきっかけに、この映画がなったらいいなと思っています」と語った。 また人間・漆崎日胡役を演じた芦田は「試写で映画を観たときから、早くたくさんのかたに観ていただきたいと思っていた作品なので、今日からたくさんのかたに届けられることを嬉しく思います」とコメントすると、山本も「細胞を演じるというのは、人生の後にも先にもこれだけじゃないかなと思います。(キラーT細胞役は)生きているものだけど、姿があるのか、ないのかも想像しながら演じられたというのは、キャラクターづくりとして楽しい時間でした」と役作りについて振り返った。 芦田演じる日胡の父、漆崎茂役を演じた阿部は「あんなに便意を催しながら、ずっと我慢し続けた役は初めてでした。本当に肛門括約筋ってすごいですね」とユーモアを混じえつつコメント。武内監督も「いろいろ無理難題のある原作(の実写化)をやってきましたが、今回の『はたらく細胞』は人生で一番難しく、苦労の大きい作品だったので、この日を迎えられて嬉しいです」と語った。 ■ 阿部サダヲ、監督から“暴飲暴食”の指示。「便が……」 公開初日を迎え、関係者向けの試写も含めて、映画の感想が届いているか問われると、永野は「実は今日、母が劇場に行っているんです。(舞台挨拶している)この劇場ではないんですけど」と明かした。 「感想も届いていて、『(映画のキャッチコピーに)“笑って、泣いて”とあったけど、その意味が分かりました。笑うだけじゃないのね。楽しい映画だと思っていたけど、そうじゃないのね。素敵な映画でした』と言っていました」 すると、W主演の佐藤も「実は僕も母親から感想が来ていて、内容がほぼ同じでした。感想かぶりです」と報告。「『最後、あれはああするしかなかったの?』と寂しがっていました」とも明かした。 原作では描かれていない“人間パート”を演じた芦田は「原作にない部分なので、どう受け取っていただけるか不安な部分もありましたが、私が演じることで『細胞たちがこうなっているとき、人間の身体はこうなっているんだな』と想像しやすくなれば良いなと思いました」と、役どころについてコメント。 同じく人間パートに出演した阿部は「僕は監督に衣装合わせの段階で『暴飲暴食してくれ』と言われたので、かなりやりました。そうするとやはり良くない便が出てくるんですよね。今までの健康なものとは違うものが出てくるんです。色とか匂いで(違いが)分かるんですよ。本当は暴飲暴食なんてしたくなかった(笑)。ふだん酵素玄米とか食べているんですから」と役作りの苦労を笑いを混じえて紹介した。 また、キラーT細胞役を演じた山本は「原作も読ませていただいて、(キラーT細胞が)結構ガッチリした(体型の)役であることは把握していたので、“どのくらい露出があるのか”“どこが出るのか”が大事」だったと役に向けた肉体づくりについて語った。 「上半身を鍛えていても、足だけ出ている衣装だとあまり意味がないので、衣装合わせの段階で『ここからここまでは(肌が)出そうだね』『お腹が映るイメージではないんですね』と。原作と若干変わっている部分もあるので、割と上(半身)のほうをちょっと大きくしました」 「ただ、僕のようにすでに上半身を鍛えていると、そこからさらに大きくするのは結構大変で、割と短期間だったので身体に負荷もかかりましたね。体重も増えましたし。出力が上がる分、アクションシーンで力は出るんですが、身体が重くなる分、以前ほど機敏に動けなくなったりしました」 劇中で、激しいアクションシーンを演じる佐藤も「(山本は)歩き方とか重そうでした。アクション部の相手役のかたも大変だったと思います。本当に吹き飛ばされていたので。(山本が)強く過ぎて“悲しい怪物”のようになっていました」と表現。会場は笑いに包まれた。 最後に永野は、「(舞台挨拶会場にいる)みなさんに『楽しかったな、ためになったな』と思ってもらえたんじゃないかという空気感があって、すごくホッとしています。この映画をみなさんにたくさん愛してもらって、みなさん自身も大事にして過ごしてくれたら嬉しいです。良い年末年始をお過ごしください」とコメント。 佐藤も「日本中を元気にできる映画だと思いますので、みなさんの力もお借りして、どんどん盛り上げていけたら。僕もこの作品が大好きですし、作品の宣伝期間も楽しかったので終わってしまうのが寂しいので、またお会いできる機会ができたりする期待も持って、みなさんの力を貸していただけたら嬉しいです」とメッセージを送った。
AV Watch,酒井隆文