大阪市・松井市長が定例会見11月5日(全文3)大都市・大阪づくりは道半ば
高い支持のなか身を引くのはなぜか
関西テレビ放送:今回の世論調査を見ていても、維新の支持率というのはすごく高くて、決して、都構想では賛否が分かれたかもしれませんが、維新の会というのはやっぱり市民からすごく支持をされている政党だと思うんです。そこに対して松井さんというのもすごく支持率が高くて、決して、まちかど説明会でも出てましたけど、やっぱり都構想が否決だったから辞めるんじゃなくて、そのあとも引っ張ってほしいという声が説明会で出るぐらい、やっぱり松井さんというのは支持されているんだと思うんですね。その方々の声っていうのもある前提で、なぜ身を引かれるのかっていうのをちょっと教えていただけないでしょうか。 松井:まだ2年半は市長をやるんで。組織というのは、維新の会という組織は今回やっぱり都構想という、その戦いに負けたわけだから、負けたらやっぱりトップが責任を取るというのは当たり前です。だからその当たり前のけじめをいったんつけさせてもらうということです。 関西テレビ放送:10年間、都構想というのを旗頭に活動されてきた大阪維新の会が、都構想がなくなったあとに何を目指されていかれると思いますか。何を目指すべきだと思いますか。 松井:だから都構想というのは手段であって、目的は大阪を東京に並ぶ、そういう大都市・大阪をつくって、持続可能な日本の牽引役。また、大阪の次の世代が大阪で今度、これは僕の子供や孫とか、それも含めて、だから大阪でやっぱり真面目にやって豊かになるエリアをつくろうということですから、それにはまだまだ道半ばじゃない? もっと成長する伸びしろは、大阪はあるわけだから。それをやっぱり大阪の政治の中心となって進めていってもらいたいなと思いますよ。
この10年間に悔いはないか
だってこれはやっぱり自民党じゃできないから。今回もいろいろあるけども、やっぱり府議会と市議会を見てたら分かるじゃない。府議会は都構想賛成と言いながら市議会で、あんなのまず党できちっとまとめないと駄目なのにまとまらない。話し合いもしないわけだから。だからやっぱり自分のところなので、維新の会というのは、そういう意味では何々議員、府議会議員、市議会議員とか、そういう身分にこだわらずに、大阪の全体最適化のために活動してくれると。それを続けていってほしいと思うね。 関西テレビ放送:松井さんのこの10年間に悔いはないですか。 松井:ないよ、まったく。まったくない。もともと政治家をやろうというのも、僕の政治家としての源泉というのは怒りやからね。普通に働いてて、納税者としても、やっぱりもう緩い形で、大阪はもうがたがたやったから、90年代後半から2000年初め。議員になって府議会行ったら、もうみんな、なれ合い、もたれ合い、ぬるま湯やからね。もうみんな、なあなあですよ。だいたい小選挙区、1人とか2人のところは、とにかくもう民主党だろうが共産党だろうが仲良く、自分が当選するためには全てなれ合いの中で選挙やってるし、政策で戦ってるなんてまったくないし。その中でも、当時の大阪府庁も、どんだけ民間が厳しい中でも、もうみんなゆるゆるやからね。幹部職員。当時は、僕は一議員やったけど。もう今の大阪、これ、中小企業も、われわれの友達もみんな悲鳴を上げとったからね。大変やと。やっぱりもっと明確に経済のための取り組みをやらないかんし、でもそのためにはお金がまずないわね。でもそんな金なくても平気やしね、みんな。自分ら給料もらえるし。 そういう怒りの中から、もう2004年からやね。そのときもぼろ負けてんけど。当時の太田さんという知事にもう対抗、自民党のやったけど。自民党ももう散々、太田府政はあかん言いながらも、自分の選挙にびびって、よう戦えんかったからね。そこで何人か、9人で、エモやんで戦ったけどね。負けて。あのときはだから負けたけども、まだ怒りが、もうこの太田府政だけはなんとか引きずり下ろさなあかんなと思って、2007年に2期目があって、政調会長を自民党でやって、太田さん、引きずり下りていただいて。 で、そのあと橋下さんになったけど。結局また自民党の中がもうぐちゃぐちゃやね。橋下さんを支援しながらも、みんな裏で足引っ張ってるんだから。あのときは自公民かな。裏話でみんなもう、政党とか政治理念、信条関係なしよ。もう密室の談合で。それでまた僕も怒りが沸騰して、やろうということで自民党を出てね。