【プレビュー】 勝利は譲れない。磐田は山田大記のために、FC東京はディエゴ・オリヴェイラのために| Jリーグ
【国内サッカー プレビュー】明治安田J1リーグの第37節が30日と12月1日に開催される。
残り2試合となったJ1リーグ、ヤマハスタジアムでは逆転でのJ1残留には勝つしかないジュビロ磐田と少しでも上の順位で今季を終えたいFC東京が対戦する。 いよいよ磐田が崖っぷちに立たされた。残り2試合のシチュエーションで残留圏の柏レイソルとの勝点差は『5』。ここから順位をひっくり返すためには2連勝が絶対であり、その上で柏が2連敗すれば逆転でき、1分け1敗となれば勝点で並び得失点差の勝負となる。とにもかくにも、奇跡を起こすためにサックスブルーに残された道は勝ち続けることしかない。 直近の2試合を振り返ると、いずれもスコアは3-4と乱打戦に発展。2試合で6ゴールを取れている攻撃力については一定の評価ができるが、それ以上に深刻なのは失点の多さ。両試合ともに前半の内に先制できていることを考えれば、なおさら守備の脆さが気になるところである。ここまで来たら、何かを大きく変えることは難しいだけに、チーム全体で守備意識を高めて今節に臨みたい。 その中、26日には山田大記が引退を発表した。クラブのレジェンドの決断に驚かされた人は多いだろうが、いまの磐田にはこの決断を力に変えて戦うことが求められる。この大事な一戦をヤマハスタジアムで戦えることは大きなメリット。まずは最終節まで望みをつなぐためにも、クラブ一丸となってホーム最終戦を勝ちにいく。 FC東京からすれば、順位的にはACLEの争いも降格の危険性もない無風な状態でのラスト2試合となるが、こちらにも勝利で飾りたい理由は大きくある。 まずは昨夏から指揮を執るピーター・クラモフスキー監督の今季限りでの退任が19日に発表された。わずか1年半と在籍期間は短ったが、多くの若手選手を積極的に起用し、今季は鹿島アントラーズから期限付き移籍で獲得した荒木遼太郎を再ブレイクさせるなど、チームに遺したものも少なくない。いい形で送り出すためにも1つでも多くの勝利を届けたいところである。 さらに28日は衝撃的なニュースが流れた。青赤のユニフォームを着て7シーズンプレーしたディエゴ・オリヴェイラが突然の現役引退を発表。今季を持ってスパイクを脱ぐ決断を下した。まさかの報せを受け止めるためには少し時間が必要だが、試合は待ってくれないだけに、何とか勝ってエースの最後を飾りたい。