『触らない痴漢』女子大学生の“5人に1人被害” においを嗅ぐ、息をかける 女子高校生の髪を嗅いだ疑いで逮捕のケースもあるが「立証は困難」
■証拠がないと立件が難しい現状 どうすれば?
ある調査では、5人に1人が触らない痴漢の被害にあっているというデータもありました。 “触らない”ことで、被害者が「自分が自意識過剰なのかな?」と思いやすく、被害を訴えにくい心理を利用していて、非常に悪質です。 被害申告をしないと、さらにこうした行為がエスカレートするおそれもあるので、被害にあったら相談してほしいと、警察は呼びかけています。 しかし、犯罪行為として立証するにはハードルもあります。 10月、女子高校生の髪を嗅いだ疑いで男が逮捕されました。ここ2年で、京都府警には合わせて4件の相談が寄せられていましたが、立件できたのは1件のみだったということです。 【京都府警察本部 人身安全対策課 伊藤剛警部】「認めなかった場合は、防犯カメラなどの証拠がない限り、検挙は難しい。行為をやめさせるための“指導・警告”にとどまる」 やはり証拠がないと、立件は難しいようです。 【菊地幸夫弁護士】「被害に遭われた方が、例えば犯人が後ろにいたら、動画で撮っておくとか。何か工夫をするということになるでしょうね。ただ単に『匂いを嗅がれた』と言うだけですぐに警察が動いてくれるかというと難しい」 まずは、「触らなくても痴漢になる」という認識を社会全体で持つようにする。これが問題解決への第一歩なのではないでしょうか。 (関西テレビ「newsランナー」 2024年11月21日放送)