『触らない痴漢』女子大学生の“5人に1人被害” においを嗅ぐ、息をかける 女子高校生の髪を嗅いだ疑いで逮捕のケースもあるが「立証は困難」
「痴漢かどうか分からない」など、戸惑う声もあがる中、実は10月、京都府警では「触らない痴漢」で48歳の男を逮捕しました。 【記者リポート】「男は女性の体を触れるのではなく、匂いを嗅いでいました」 男は、近鉄電車内で女子高校生に近づき、後ろから体を密着させ、髪の毛の匂いを執拗に嗅ぐなどした疑いがもたれています。 犯行が発覚したきっかけは、警察への匿名の通報でした。 【警察への通報】「女性の近くに立って髪の匂いを嗅いでいるやつがいる」 男は、女子高校生が電車を待っている時から狙ってついていき、犯行に及んだということです。 警察は防犯カメラなどから男を特定。一度、指導を行いましたが、男が犯行を繰り返したため、逮捕に至ったのです。 男は略式起訴され、罰金40万円を命じられました。
■「興奮するから」と身勝手な動機を語った男
なぜ「触らない痴漢」を繰り返したのか。関西テレビは男を直撃。記者に明かした“身勝手な動機”とは。 Q.なぜ匂いをかぐ犯行に及んだ? 【逮捕された男】「興味があったからです」 Q.触るのではなく、匂いを嗅ぐのはなぜ? 【逮捕された男】「匂いのほうが興奮するからね」 男が明かしたのは「興奮するから」という身勝手な動機でした。さらに…。 Q.匂いを嗅ぐことは、罪だと思っていた? 【逮捕された男】「それは思っていなかった」 Q.捕まらないと思っていた? 【逮捕された男】「そうですね。警察に捕まった時は“やってしまったな”と思った。バレないと思っていた」 男が今、被害者に対し思うこととは。 【逮捕された男】「悪かったと思っています。申し訳なかった。自分の欲求に負けてしまった」
被害に気づきにくいからこそ、悪質ともいわれる「触らない痴漢」。被害を未然に防ぐにはどうしたらいいのでしょうか? 【京都府警察本部 人身安全対策課 伊藤剛警部】「犯人は被害者、ターゲットを事前に探しているので、電車に乗る時には周囲に不審な行動をとる人がいないか、十分注意してほしい」 「通常、犯人は顔を見られるのを嫌がりますので、相手の顔をにらんだり、それだけでも効果があります」 手口が多様化する痴漢。泣き寝入りする人を少しでも減らすために、知っておくべきこととは…。