朝日杯FSで日本競馬史に新たな歴史を刻むか 未勝利馬がJRA・GI初出走&初勝利へ
小倉2歳Sで2着だったクラスペディア(牡2、栗東・河嶋宏樹厩舎)が、朝日杯フューチュリティステークス(2歳牡牝・GI・芝1600m)で史上初となる未勝利馬のJRA・GI出走を果たす。 【写真】クラスペディアこれまでの軌跡 クラスペディアは父ミスターメロディ、母ウンベラータ、母の父アグネスタキオンの血統。母は未勝利だが、伯母のジェルミナルは09年のフェアリーSの覇者。桜花賞とオークスはともにブエナビスタの3着だった。 ここまで3戦0勝。8月中京の新馬(芝1200m)はスローペースの逃げから上がりをまとめたが、エイシンワンドに差されて2着。続く小倉2歳Sでは先団から伸びたものの、やはりエイシンワンドに3/4馬身届かずの2着だった。そして前走の京王杯2歳Sは5着。好発がアダとなり、押し出されるように前で運ぶ形となったが、それでも勝ち馬から0秒6差に踏ん張ったのは能力の証だ。今回は1600mへの距離延長がカギだが、能力的に大きく引けを取ることはない。 まだ未勝利だが、重賞2着があるので収得賞金600万円のオープン馬。これは非常に珍しいパターンといえる。未勝利馬のJRA・GI出走は初めて。また、未勝利の身で重賞を勝てば、84年のグレード制導入後の中央所属馬では初となる。全3戦でコンビを組み、強い絆で結ばれる小崎綾也騎手とともに、日本競馬史に新たな1ページを刻んでみせる。