テマセク、プライベートクレジット会社設立 75億ドル運用
Yantoultra Ngui [シンガポール 6日 ロイター] - シンガポールの政府系投資会社テマセクは6日、全額出資のプライベートクレジット会社を設立したと発表した。 当初の運用資産は100億シンガポールドル(75億ドル)。プライベートクレジットを直接提供するほか、クレジットファンドにも投資する。 機関投資家が企業に直接融資するプライベートクレジットは、規制強化に伴って伝統的な金融機関による高リスクローンの調達コストが増大する中で近年急成長している。 資産運用世界最大手の米ブラックロックは3日、プライベートクレジットを手がけるHPSインベストメント・パートナーズを120億ドル相当の全額株式交換方式で買収すると発表した。 テマセクによると、新会社はニューヨーク、ロンドン、シンガポールに駐在するクレジット投資の専門家約15人で運営する。同社のクレジット・ハイブリッド・ソリューション・チームから移籍したという。 テマセクは10年以上前からクレジットファンドに投資。今回、専門の子会社を設立することでグローバルな投資機会が得られるとしている。 テマセクの運用資産は3月31日時点で総額3890億シンガポールドル。デジタル化や持続可能性などをテーマとした長期投資を重視している。