月2のゴルフ、週1の乗馬で腰痛と肩こりから解放された59歳<ルポ・ハツラツな人のお金のかけ方2>
健康な人ほど体の状態に細やかな意識を向けて、必要とあればそれなりのお金を使っている。ではいったい、何に、いくらくらい費やしているのか。59歳のケイコさんは、趣味のゴルフと乗馬のおかげで腰痛や肩こりが改善されたと感じているそう。はたしてかけた金額と、実感している効果とは── * * * * * * * ◆腰痛と肩こりが改善。癒やしの効果も 「43歳からゴルフを、45歳から乗馬を始めました。贅沢な趣味と思われるかもしれませんが、心身ともに健康でいるためにも、今では必要不可欠なんです」と言うのは、神奈川県で居酒屋を経営するケイコさん(59歳)。きっかけは店のお客さんからの誘いだった。 「最初はお付き合い程度のつもりだったのですが、やってみたら楽しくて夢中になってしまいました。でも本気になったのは54歳になってから。友人2人をたて続けに突然の病で亡くし、その時、やりたいことは元気なうちにやっておかなくちゃと強く思ったんです。子どもたちも大学を出て独立したし、夫は放っておいても大丈夫(笑)。『これからは自分のためにお金と時間を使おう』って」 ケイコさんは以前から深刻な腰痛持ちで、前かがみの姿勢での調理による肩こりにも悩まされていた。 「腰痛はひどい時だと歩けなくなるくらい。週に1~2度、整体や鍼灸に行くことでしのいできました。でもゴルフと乗馬を始めてからはその痛みが軽減。ゴルフは上半身を動かしますし、コースに出れば長時間歩くので、たぶんその効果なのだと思います。 乗馬は乗馬で、体幹が鍛えられて姿勢が良くなる。馬を洗ったり鞍を付けたりする作業で両手を上げる動作が増えたためか、肩や背中のこりからも解放されました」
◆得たものは、つぎ込んだ金額以上に大きかった 唯一気がかりがあるとしたらそれらのスポーツには高額な初期費用がかかることだが、そのあたりはどうだったのだろう? 「ゴルフクラブはハーフのセットが15万~20万円。乗馬はブーツやウェアなどが約15万円。すべて自分の貯金から出しました」 毎月のランニングコストはどうだろう。 「ゴルフのレッスン代が月5回で1万6500円。日曜日にコースを回ると、交通費からプレー後の食事までで2~3万円ほどになります。最近は行けてませんが、平日にサッとプレーするだけなら5000円で済むときもあります。 乗馬は、クラブへの支払いが1回5700円。実は、月々の出費は整体や鍼灸に通っていた頃とあまり変わらないんです」 現在、ゴルフは月に2回、ゴルフレッスンは週に1~2回、乗馬も週1~2回のペースで続けているケイコさん。体だけでなく、精神面でも良い影響があったという。 「ゴルフのレッスンは女性ばかりなので、おしゃべりして日頃のストレスを発散するのが楽しいんです。馬はものすごくかわいくて、一緒にいると癒やされる。交友関係もグンと広がりましたし、本当にメリットしかありません」 すっきりした細身の体形で、姿勢もいいケイコさん。店の常連のヨガの先生からは「脚にきれいに筋肉がついている」と褒められたそう。得たものは、つぎ込んだ金額以上に大きかったようだ。
上田恵子