Yahoo!ニュース

IDでもっと便利に新規取得

ログイン

戦犯企業の資産の現金化めぐる“さらなる衝突”迫る…日本でも「包括的解決案を」

配信

  • この記事についてツイート
  • この記事についてシェア
ハンギョレ新聞

複雑に絡まった強制動員問題、いかに解決策を模索すべきか

 強制動員に関連した韓国最高裁(大法院)判決の履行をめぐる韓日間の対立が、妥協の糸口を見出せず、長期化している。韓国政府のマジノ線である「最高裁判決の履行」と日本政府の「65年体制の維持」という二つの目標を同時に満足させる“妥協案”を導き出すことが極めて難しいからだ。  2018年10月に最高裁の判決が出てから、これまで二度にわたり、この問題を解決するための“具体的な解決策”が公開された。第一の案は2019年6月19日に韓国政府が発表したものだ。外交部は当時、「訴訟当事者である日本企業を含む韓日両国企業が自発的に拠出して財源を作り、確定判決を受けた被害者に慰謝料に該当する額を支給する」という妥協案を提示した。  同案を詳しく読んでみると、韓日の対立を円満に収拾するため、韓国政府が非常に“前向きな案”を示したことがわかる。外交部は韓日請求権問題は1965年の協定で「完全かつ最終的に解決された」という日本政府の立場に配慮し、両国企業が「自発的拠出金」で財源を作るべきだと明示した。拠出金を出すのは日本企業の“自発的”判断であることを認め、裁判所の判決の核心である“強制性”をある程度緩和したのだ。最高裁判決の履行基準を「日本の被告企業が支払ったお金が原告に渡ればいい」というように柔軟に解釈し、妥協を図ったことが分かる。  しかし、日本は“自発性”を掲げて事実上日本企業の参加を“強制”するこの妥協案を拒否した。さらに、昨年7月1日、フッ化水素など3品目の輸出規制を強化する報復を加えた。文在寅(ムン・ジェイン)大統領は15日、「日本政府は何の外交的協議や努力もなく、突然一方的な措置を取った」として、深い憤りを示した。韓国政府はその後も、政府の参加まで保障するより前向きな案を掲げ、日本の態度変化を求めたが、成果を得ていないという。  第二の案は記憶・和解・未来財団に基金を設置し、韓日両国の企業と個人が寄付金で財源を造成するという昨年12月の「ムン・ヒサン案」だ。この法案の柱は、財団が「国内外から寄付金を募集する際、(日本企業の参加を)強要しない」(第11条)というものだが、この案は、100%近く日本企業の自発的な参加を前提にしており、日本から好意的な反応を引き出せなかった。  これに対し、今度は韓国で「被告企業の参加が保障されなければ最高裁の判決が履行されたとは言えない」という懸念が高まった。原告弁護団と被害者訴訟支援団も昨年12月18日の声明で、「加害者の責任を免除し、被害者に和解を強要するのは、韓国の立法府がやるべきことではない」と反対した。結局、同案は20代国会の会期終了とともに廃棄されてしまった。当時、日本のマスコミは「日本でも(肯定的に)評価する声があった」とし、残念がる声があがった。同法案と同様の案が再提出されたが、立法の可能性は今のところ高くない。  対立が長引くにつれ、昨年7月のような“衝突”が再び表面化したことを受け、日本でも妥協を求める声が高まっている。日本経済新聞は5日付の社説で、日本企業の資産の現金化で韓日間に第2次経済戦争が起きれば「日本も無傷ではいられない…日本側も対立をあおる言動は自制し、ともに包括的な解決を探ってほしい」と勧めた。外務省出身の東郷和彦元オランダ大使らも、日本企業の自発的な参加によって基金を作り、中国の労働者たちにしたように謝罪の意を表明することで妥協案を作ることはできないかという意見を示している。 キル・ユンヒョン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)

【関連記事】