シーホース三河の新戦力、須田侑太郎のブレない覚悟(後編)「リーダーとして先頭を切って三河を熱くしていきたい」
「誰1人欠けることなくチームの舵を取っていく」
――三河ではリーダーであり、中心選手としての役割を求められています。それこそ大学時代は同級生に田中大貴選手、1つ下にザック・バランスキー選手、2つ下にベンドラメ礼生選手などタレント揃いで、出番に恵まれませんでした。その中でも当時からプロではチームの顔になりたいみたいな野心は持っていましたか。 名脇役になりたいと思っていました。大学卒業後、栃木(現・宇都宮ブレックス)に入った時、竹田謙(現在は青山学院大のヘッドコーチ)さんがいて、少し一緒にプレーさせてもらいました。そこで当時の栃木における竹田さんのような役割がこなせる選手になりたいなと。大学時代、自分の上の学年、下の学年にもトップレベルの選手がいることは分かっていて、プロでは本当にすごい選手ばかりです。その中で、自分が生き残っていくには、どのチームにも求められる名脇役として一家に一台欲しい、みたいな存在でいたい。佐々(宜央)コーチとか安齋(竜三)コーチとかに面倒を見てもらったりする中で、自分はこういう役割でプロで長く現役を続けたいという思いで積み上げてきました。それがトム(ホーバス)さんと出会って変わっていった感じです。それまでは、自分がファーストオプションとして関わるイメージがあったかと言えば、なかったですね。 ―シーズンは長くずっと順調で行く訳はなく、山あり谷ありだと思います。良い時も悪い時もリーダーとして、ここはブラさないでやりたいと意識している部分はありますか。 良くない時にどうするのか、それがリーダーの力量が問われるところです。やっぱり負けが込んだら雰囲気が悪くなると思いますが、そういう時にこそ先頭を切ってやるべきことをやり続けたいです。苦しんでいるチームメートがいたらしっかりと手を差し伸べて引っ張り上げていく。誰1人欠けることなくチームの舵を取っていくイメージです。そして、チーム内だけでなく、三河のファンの皆さんも巻き込んで、より戦う集団になっていく。そういう振る舞いができたら自分の成長にも繋がりますし、それをやりたいと三河に来ています。 ――最後、三河ファンの皆さんにメッセージをお願いします。 自分の良さは3ポイントシュートでチームを勝利に導くことであり、リーダーとして先頭を切って、三河を熱くしていきたいです。闘志を前面に出す姿を見せることで、勝ち負け以外のところでファンの皆さんに感じてもらえるモノがあると思っています。心が動く瞬間を届けられるように毎試合プレーしていきます。そういう試合を積み重ねて勝ち取った優勝は本当に特別なモノになります。何よりもファンの皆さんも含めた、シーホース三河として戦っていきたいです。
鈴木栄一