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MMTでは解決しない「日本人の給料安すぎ問題」

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東洋経済オンライン

オックスフォード大学で日本学を専攻、ゴールドマン・サックスで日本経済の「伝説のアナリスト」として名をはせたデービッド・アトキンソン氏。 退職後も日本経済の研究を続け、日本を救う数々の提言を行ってきた彼は、このままでは「①人口減少によって年金と医療は崩壊する」「②100万社単位の中小企業が破綻する」という危機意識から、新刊『日本企業の勝算』で日本企業が抱える「問題の本質」を徹底的に分析し、企業規模の拡大、特に中堅企業の育成を提言している。 この記事の写真を見る

今回は、MMTの考え方では、日本経済最大の問題である「給料安すぎ問題」を解決できないことを解説してもらう。 ■MMTは「給料安すぎ日本」の救世主になるか 先日発表した「日本人の「給料安すぎ問題」の意外すぎる悪影響」という記事に対して、ある方のツイッターで以下のような指摘をいただきました。  「アトキンソン氏のお話は先日ある学界で聞いたが、端的に言ってマクロ経済の理解を誤っている。GDP=人数×生産性なる数式を出して、小企業を淘汰して生産性を上げれば日本は成長するという。逆です。生産性=GDP÷人数だから、積極財政で成長させることが第一です」(原文ママ。改行は引用者が調整)

 この意見には「給料安すぎ問題」に対する興味深い示唆が含まれているように感じたので、今回取り上げることにしました。  「GDP=人口×生産性」も「生産性=GDP÷人口」も数学的には同じことですが、言わんとする意図は伝わります。この意見は、「政府が財政支出を増やせばGDPが増える。生産性=GDP÷人口なので、生産性を上げることもできる」と解釈できると思います。  従来の考え方では、政府の支出は増税か国債の発行によって調達されるので、財政の健全性が問われて、上限があると言われていました。国の借金が1000兆円を超えている今の日本では、政府支出をこれ以上増やすのは難しいと考えられてきたのです。

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