マクロスにガンダム…ピクサー新作『バズ・ライトイヤー』監督、ロボットアニメをリスペクト
ディズニー&ピクサー映画『バズ・ライトイヤー』(7月1日公開)を手掛けたアンガス・マクレーン監督が、幼少期から大きな影響を受けて育ったという日本のロボットアニメへの愛と共に、本作に込めたメッセージを語った。 メカ描写にも注目『バズ・ライトイヤー』場面写真 本作は『トイ・ストーリー』シリーズを代表する人気キャラクター、バズ・ライトイヤーのルーツをたどるSFアドベンチャー。アンディ少年が“おもちゃのバズ”をほしがるきっかけとなった映画の主人公、スペース・レンジャー、バズ・ライトイヤーの大冒険が描かれる。
アニメーターとして『トイ・ストーリー2』や『モンスターズ・インク』など数々のピクサー作品に携わってきたマクレーン監督は、映画への造詣が深いだけでなく、劇中のメカデザインのベースをレゴブロックで作成するなど、大のおもちゃ好き。「日本は世界で一番好きな場所かもしれません。今回も本当は、日本で秋葉原や『まんだらけ』に行きたかった……。新宿のヨドバシもなかなか穴場なんですよね」と笑みを浮かべる。
「特に1970年代半ばから1980年代前半にかけての、アニメやおもちゃにおける日本のメカデザインには影響を受けました。個人的に『超時空要塞マクロス』の存在は特に大きい。いろいろな面で先駆け的な作品だと思うし、『機動戦士ガンダム』のデザインも好きですが、デザイン言語という面では『マクロス』に非常に影響されています」と語る。
その言葉の通り、バズのレンジャースーツやロボットなど、本作のメカ描写からは、ロボットアニメの影響が感じ取れる。「この作品に最も影響を与えた『スター・ウォーズ』は、黒澤明監督やコンセプトアートを手掛けたラルフ・マッカリーが、デザイン面で大きな影響を与えました。この映画も、僕が愛する『スター・ウォーズ』や『エイリアン』そして日本のメカニックデザインの影響を少し取り入れた作品になっていると思います。ジョージ・ルーカスのルーツが『スター・ウォーズ』に反映されたようにね」 そんな本作には、日本のロボットアニメのデザインに惹かれたスタッフが多く集まっていたという。ディズニープラスで配信中のドキュメンタリー「無限の彼方へ:バズと『バズ・ライトイヤー』への旅」では、製作スタッフの仕事場にガンダムのプラモデルが置かれている場面も確認できる。「『ガンダム』製品は私たちが行くお店にもよく売っていて、比較的入手しやすいんです。『マクロス』とは比較にならないほどにね。しかし『ガンダム』は本当にすごい数の製品が出ていますよね。ホビー大国の日本が毎月のように出し続けていますが、皆さんがどうやって追い続けているのかわからないほどです(笑)」