大人以上に暑い!?子どもの「熱中症」リスクが高い理由…異変に気づくためには?
南海放送
暑くなってくると増えるのが、“熱中症”です。今月に入ってから先週金曜日までに愛媛県内で、熱中症の疑いで救急搬送された人は173人。このうち20人が幼児から10代の若い世代でした。 愛媛県立中央病院で小児医療センター長を務める山本医師。子どもの熱中症の原因は、大きく2つあると言います。 県立中央病院小児医療センター 山本英一センター長: 「特に乳幼児に関しては、体温の調節の機能が悪かったり 水分バランスの調整が苦手と言われているので、体温が異常に高熱になりやすい」 山本医師によると子どもは大人に比べて代謝が活発で、活動量も多く、体が熱を発しやすいとのこと。その一方で、体温調節機能をもつ汗腺が中学生頃までは未発達のため、発した熱が体内にこもり熱中症になりやすいと言います。 子どもが熱中症になりやすい原因の2つ目が、「環境」です。 山本医師: 「炎天下はもちろんアスファルトの下とか160~170cmの人が32℃と感じていても、子供たちは2、3℃高くなっているので」 身長が低い子どもは、気温だけでなく地面からの照り返しの影響を受けやすいため、大人以上に“暑い環境”で過ごしているのです。 また、涼を求めて楽しむ“水あそび”にも思わぬ落とし穴が… 山本医師: 「プールとか海で遊んでいても汗が外に出ない。また喉が渇くという感覚がなくなるのでそういったところでも熱中症になりやすいですね」 子ども達は体の異変をうまく伝えられません。大人が異変に気付くためには… 山本医師: 「泣き声が弱々しくなったり急に顔が赤くなったり汗がだーっと出たり、今まで我を忘れて遊んでいたのが急にぐだっと動きが鈍くなったりというようなことがサインかと思います」 またトイレに行く回数やおむつを替える回数がいつもより少なくなったり、尿の色が濃くなっていたりすると体内の水分が少なくなっている重要なサイン。 山本医師は、20分に1回位、100~200ミリリットルの水分補給を心掛けてほしいとしています。 山本医師: 「子ども達は我を忘れて遊んだり、 部活動にスポーツに励みますので、親御さんや指導者の方が気を配って定期的に涼しいところに行かせてあげたり、水分補給とかこまめにしてあげることが大事かと思います」