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八代海のアサリが大量死滅 熊本豪雨で淡水が大量流入

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熊本日日新聞

 7月の熊本豪雨の影響で、八代海のアサリが大量に死滅し、壊滅的な被害が出ている。球磨川などから大量の淡水が流れ込み、沿岸部の海水の塩分濃度が著しく低下したことが原因とみられる。  球磨川河口から約13キロ北側にある八代海沿岸の鏡町漁協(八代市)の干潟。徳田司組合長(70)らが7月19日、県や市、水産庁の職員と一緒に現地を調査したところ、約8ヘクタールの干潟一面に、アサリが口を開けて死滅していたという。市は死滅したアサリは約41トンに上るとみている。  県水産研究センター(上天草市)は7月7日、豪雨でアサリの生育に影響が出るとみて、鏡町の干潟に塩分濃度の計測機器を設置。通常の塩分値は30(塩分濃度3%)だが、7日から20日までの12日間は、生息が困難とされる塩分値7・5(同0・75%)をさらに下回っていた。担当者は「アサリの生存には極めて厳しい状態が何日も続いていた」と指摘する。  鏡町漁協は2012年の九州北部豪雨でも、海水の塩分濃度が低下し、アサリがほぼ全滅する被害を受けた経験がある。その後5年間の漁獲量はゼロだったという。

 鳥やエイなどの食害も重なったため、稚貝を守るネットを干潟に張るなどの対策を実施。17年から繁殖が軌道に乗り、今年は約30トンの漁獲量を見込んでいた。それでも最盛期に比べれば1割程度だという。  徳田組合長は「後ろを振り返っても仕方ない。生き残った稚貝を大事に育てて、3年間で元の状態に戻したい」と強調した。(元村彩)

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