【毒家族】ロナルド・レーガン大統領 ~娘が暴露した大統領家族の嘘~
はた目から見れば完璧に見える夫妻。パーフェクトな見た目とは裏腹に、子どもの人生ごと滅茶苦茶にした、毒親の実態から学ぶ。「史上もっともまやかしのイメージの上」にいた大統領ロナルドと妻ナンシー・レーガンの実態とは。
スターになり損ねたハリウッド俳優夫妻
ロナルド・レーガンとナンシー・デイヴィスはふたりともそこそこの俳優だった。ロナルドは週給3000ドル(現在の価値で約500万円)程度の収入は得られたし、ベティ・デイヴィスやハンフリー・ボガードと共演も果たし、1942年に兵役に就くまでにはポスターにクレジットされるようになり、のちのオスカー女優ジェーン・ワイマンを妻にすることもできた。 彼の二番目の妻となったナンシーは戦後すぐブロードウェイで役をもらい、ユル・ブリンナーの舞台に出たこともある。その後ハリウッドでMGMのスタジオ女優になって上品な専業主婦役がそこそこ回ってくる程度になれた。 しかし、ふたりとも見た目は華やかだったが結局本物のスターにはなれなかった。役者としての圧倒的な才能に欠けていたのだ。 俳優としてAクラスになり損ねたふたりは、1948年アカデミー賞を受賞した妻ジェーンとの格差の広がりに耐えられなくなったロナルドの結婚が破綻すると、1952年に結婚する。しかしこのBクラス俳優夫妻は、大統領とファーストレディになる素質をこの時十分備えていた。それは、底なしの承認欲求。
毒親のもとに生まれた大統領夫妻
ロナルドはカトリック教徒のアルコール依存症の父と、それを見て見ぬふりして聖書に逃げ込むプロテスタントの母のもとに生まれた。怒鳴り散らす父と無視する母が共依存に陥った家の中で、彼は情報をシャットアウトし自分の世界に逃げ込むことを得意とするようになる。 そもそも夫妻の出会いは、ロナルドが悪名高きハリウッドの赤狩り(対ソ連対策の共産主義排除運動)に加担し政治に接近したところに目をつけ、保守支持者だったナンシーが近づいたことがきっかけ。映画俳優組合長にも拘わらず、次々に「反米」「共産主義者」と疑いをかけては俳優仲間を追放したことで政界に認められたロナルドとナンシーは共犯関係のように繋がる。こうして”華やかで完璧な理想的コンサバ夫婦像”を演じるべく、固い絆を結んでいった。