地域医療の現状学ぶ 長狭高1年134人 亀田クリニック院長講師に 鴨川(千葉県)
鴨川市の長狭高校(石井一司校長)で、1年生134人を対象に「生活と医療福祉」の授業が展開されている。28日には、同市亀田クリニックの亀田省吾院長による講演があり、生徒らが医療から地域について知り、将来への思いを強くした。
同校では、地域のニーズに合わせ、平成26年度から医療・福祉コースを導入。医療、福祉分野の学校への進学や就職を目指し、学外講師による講義や現場体験が展開されている。
27年度には、同市を拠点とする亀田グループと教育連携協定を締結。地域の医療、福祉人材の育成につなげようと、同グループが専門職種の出張授業、現場での体験実習といったさまざまな形でサポートしている。
今年度も、同グループの医療や福祉に携わる人らによる講話などが行われ、この日は、授業の総まとめとして、亀田院長が登壇。「南房総地域の医療の現状」と題して語った。
講演では、地域医療を通して、愛の心を持つことの大切さや、チームワークが質の高い医療につながっていることなどを説明。また、コロナ禍での地域医療の現状や、コロナ後の社会や地域の展望などについても語った。
生徒らから積極的に質問があり、亀田院長は一つ一つに丁寧に回答。「自分の将来の目標をしっかりと持つことが大事。一生懸命やることが、人生の充実につながる」など、生徒らにエールを送った。
飯棲静香さんは「地域医療の現場で働く皆さんが、『全ての人々の幸福』を使命に、重大な責任を持って取り組んでいることを知り、尊敬の思いを持った」と授業を振り返った。「将来を考える上で、大きなプラスになった。目標に向かってしっかり勉強していきたい」とお礼の言葉を述べた。
房日新聞