【50歳からのセカンドキャリア。好きなことを仕事にするまで vol.1】 過労で体調を崩し、48歳で早期退職した当時のこと。
国際中医専門員の資格を持ち、『衣食で心と身体のケア』をテーマにライフアンドファッションスタイリスト(R)として活躍する、やくぜんもとこさん。クウネル・サロンでも、薬膳やファッションがテーマの記事を担当しています。 [写真]気管支喘息を患ってから使用していた薬とスパイロメーター 実はやくぜんもとこさんが現在のキャリアをスタートしたのは51歳のとき。過労から体調を崩してしまったことで、26年近く勤めた会社を早期退職。このことがセカンドキャリアを考え始めたきっかけだそう。そんなやくぜんもとこさんが、今のファッションと食という軸の仕事を見つけるまでのお話を全4回のショート連載でお届けします。まずvol.1は、過労で体調を崩してしまった当時のお話。
クウネル・サロンをご愛読のみなさま、こんにちは。やくぜんもとこと申します。現在54歳で、同い年の夫と8歳の息子猫との生活を楽しみながら、マイペースに、大好きなファッションと薬膳のお仕事をしています。そんな私も、6年前に退職した直後は、病気も2つ抱えながら、初めての専業主婦生活に戸惑う日々。「これからどう生きていったらいいんだろう?」と、まさに人生迷子でした。今回編集部の依頼により、今のセカンドキャリアに辿り着くまでを書くことになりました。まだ起業して3年余りでおこがましいかも?と迷いましたが、同年代の方に少しでも励みになったり、参考になることがあれば嬉しいです。
◆大学卒業後、やりたいことが特に見つからないまま就職。
私が就職したのはいわゆるバブル期の1990年。大学の4年間でやりたいことも特に見つからず、親戚のご縁で不動産管理会社へ就職しました。親会社の土地や建物を管理する専門会社であり、比較的地味で堅実。バブル期もバブル崩壊後もさほど影響を受けず、のんびりとした社風だったおかげで長く勤めることができたのだと思います。 しかし、東日本大震災以降は、会社を取り巻く状況が一変。慢性の人員不足などで社内の空気が徐々に重くなっていきました。2014年頃、55歳以上の方への早期退職勧告などが目立ち始め、どんどん人が減って行きました。当然、一人当たりの業務負担も増大。自分の業務に加え、人手不足による他部署の応援業務も重なってパンク寸前でした。平日は、家と会社を往復することが精一杯。自由な時間は週末のみで、どんどんストレスが溜まっていくのを感じましたが、みんなも同じだからと自分に言い聞かせていました。