結婚しない人生|閉経で依存から抜け出せた…、医者一家出身女子の独身主義理由は潔癖と虐待
今だから話せる父親からの虐待
真帆さんは、結婚願望もなければ、子供が欲しいと思った事がないと語ります。話していると、心からの本音だとわかります。なぜそう思うかを伺いました。 「不幸の再生産をしたくないから。親子関係って不幸の源なの。私、15歳の時に実家を出て、高校3年間は母方の叔母の家にいた。高校を出てからずっと一人暮らしをしているんだけれど、それは父親からの虐待があったから。もちろん母は見て見ぬふり。当時は昭和だったから、“大黒柱の言うことは絶対”みたいなところがあったし、父は医者。超モラハラ男。虐待の経験を人に言えるようになるまで、本当に辛かった。トラウマの克服治療に通ってあまりの辛さに自殺未遂を繰り返したり、インチキ臭い前世療法に50万円くらい払ったりして、あれは無駄だった」 真帆さんの父親は、3年前に心臓の病気で死去しています。昭和的価値観では、エリートの職業・医師。高学歴、高身長、高収入で、実家はかなり裕福だったそう。 「3人きょうだいで、下に弟が2人いるんだけれど、2人とも医者だから(笑)。弟たちも被害者だと思う。で、私たちきょうだいは、3人とも独身。あいつらはいい奴なんだけれど、マザコンが過ぎているのだと思う。でもこれで、父親が誇っていた“代々医師の我が家の血”が絶えるのはいいと思う」 エリート一家で、真帆さんだけが最終学歴が高校です。 「母方の叔母の家から高校に通っていた。彼女も生涯独身だった。家には男女いろんな人が出入りしていて、今思えば進歩的な環境だったんだと思う。私自身は、高校を出てからシステムエンジニアとしてずっと働いている。親は進学させたかったんだと思うけれど、これ以上借りを作りたくなかった。一人で生きてきたから、私はこう見えて、それなりに強い。私に迫ってくる偏差値エリートで両親に甘やかされまくって育っている男を、幼く感じて弟みたいに見えてしまう」 孤独な20~30代は、性依存とアルコール依存に苦しんでいた。続編に続きます。