家事・育児の時給換算、最も高かった”仕事”は何?
2016年、大ブームになった「逃げ恥」。ドラマだけでなく、ダンスに夢中になった人も多かったのではないでしょうか。2021年のお正月にスペシャル版が放送されるということで、個人的に非常に楽しみでもあります。 「家事・育児の時給換算ランキング」「家事・育児の時給換算上位5項目の対前年比較」の図表を見る あのドラマの面白さの1つは、主婦の家事に値段をつけて、ガッキーこと新垣結衣さん演じる主人公がお給料をもらうという発想。 では現実の女性の意識はどうなのか、ソニー生命保険が今年9月に行った「女性の活躍に関する意識調査2020」(対象:全国の20歳~69歳の女性1,000人)の中に、女性の家庭や地域社会での仕事を時給に換算した調査結果があります。その内容をみてみましょう。
第1位は「(未就学児の)育児・世話」で時給換算1,673円
同調査で、「毎日の家事・育児や地域社会での貢献などを時給に換算するといくらになる?」という設問に対する回答結果は以下の通りでした(10項目ある選択肢にそれぞれ想定する時給額を入力する形式。平均値を表示)。 第1位・第2位「(未就学児、および小学生以上の子供の)育児・世話」 1位と2位には、やはり負担が大きい子供の育児と世話がランクインしました。1位の「(未就学児の)育児・世話」の時給は1,673円です。 保育園や幼稚園に通い始めると、少しは負担は減るものの、園内での友達同士のトラブルが新たにやってきます。対処方法によっては、親同士のトラブルに発展する可能性もあり、被害者になっても加害者になっても、正解がわからなくて苦労することも。 「(小学生以上の子供の)育児・世話」は、未就学児より若干安い1,376円でした。小学生以上になると、親としては当然、勉強のことが気になってしまいます。 小学3年生になる頃には「10歳の壁」がやってきて、その後反抗期に突入すると、子供との接し方に悩むことも多くなります。子供の成長とともに手はかからなくなるものの、心配事が減ることはありません。 第3位「PTA活動」1,286円・第4位「親戚づきあい」1,200円 続いてランクインしたのは3位「PTA活動」1,286円と4位「親戚づきあい」1,200円。筆者は、昨年から2年間のPTA本部役員をしていますが、先月行われた次年度の役員決めはとても難航しました。 昔と比べて、共働きの家庭が増えているため、役員を引き受けてさらに忙しくなるより、できればやりたくないと考える人が多いのも納得できるでしょう。また、学校の先生たちとコミュニケーションを取らなければならないPTA活動は、何となく難しいイメージがあって一段とハードルが高いのかもしれません。 4位の「親戚づきあい」や、7位に入っている「地域との付き合い(自治会・町内会)」1,016円も、PTA活動と同様に、なにかとコミュニケーション力が必要になります。 親戚づきあいや、持ち家の場合の地域との付き合いは、調和を乱さないことや優等生でいることを求められる気がします。精神的なストレスを考えると、ともに時給1,000円以上というのも理解できる結果だといえそうです。 第5位「食事の準備・後片付け」1,184円 第5位「食事の準備・片付け」1,184円に続き、第6位「掃除・洗濯」1,030円、第9位に「買い物」946円と、家事全般が下位に入りました。 食事の準備はたしかに手はかかるものの、カット野菜や冷食にお惣菜、時短できる家電などを利用することで、少しは手抜きができるようになってきました。同様に、食器洗い機やお掃除ロボット、乾燥洗濯機などの便利家電は忙しい女性にとって頼もしい味方になっています。