宇奈月温泉 初CMで盛り上げ スキー場の近さアピール
■「宇奈月女子化プロジェクト」代表・津田さんら制作 若い女性の目線で黒部市宇奈月温泉の魅力を発信する「宇奈月女子化プロジェクト」の津田奈由子代表(31)=射水市=らは、クラウドファンディングで資金を集め、宇奈月温泉スキー場のテレビコマーシャル(CM)を初めて制作した。温泉街との距離が近く、ウインタースポーツと温泉をセットで気軽に楽しめる魅力をアピールする。16日から1カ月間、県内の民放テレビ局で放映される。(荒木佑子) 宇奈月温泉スキー場は、レジャーの多様化や近年の暖冬傾向による雪不足で利用が伸び悩む。地元有志の団体「宇奈月大原台」が活性化に取り組むものの、昨季は記録的な雪不足で、利用は目標の7500人に対し946人にとどまった。市は、本年度まで3年間の利用実績などを基に存廃を判断することにしている。 CMは、津田さんが中心となって企画し、自らバスタオル姿でスキーを滑るシーンや、温泉に入る様子などを撮影した。「温泉場とスキー場の近さをうたい、宇奈月温泉を盛り上げたい」と言う。昨年12月16日からクラウドファンディングで資金を募り、最終日の今月15日午後5時時点で、目標の50万円を上回る68万円余りが集まった。
津田さんは、2015年に地元の若手経営者でつくる宇奈月温泉100年会が企画した「宇奈月温泉女子化プロジェクト」に参加したのを機に、この地域の魅力発掘に取り組むようになった。会員制交流サイト(SNS)や動画投稿サイト「ユーチューブ」などで積極的に情報発信している。 若い女性向けの土産品も考案し、トロッコ電車やサルなどをデザインしたかわいらしい石けんや、宇奈月の月がモチーフの螺鈿(らでん)グラスなどを開発。スキー場では冬に喫茶店を運営し、昨年度は温泉とスキー場をセットでPRするポスターを作った。宇奈月ダムでカフェを開いたこともある。 黒部峡谷の玄関口にある宇奈月温泉は、23年に開湯100年を迎える。津田さんは「迫力ある自然は、日本だけでなく世界で勝てる素材だと思うので、もっと伝えたい。私が一生懸命取り組むことで、『自分も何か貢献したい』と思う人が増えるといい」と話した。 スキー場は、大雪を受けた設備の安全確認作業などのため、10~17日は休止している。水、木曜定休で3月7日まで営業する。