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小池都知事「圧勝劇」のウラで都議補選大敗…「都民ファ」の行方

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現代ビジネス

都民ファーストの敗北

 東京都北区の都議補選で元タカラジェンヌ、都民ファーストの会が公認した天風いぶき候補の陣営は、小池百合子都知事のイメージカラー、緑一色だった。 【写真】「助けて!」小池百合子が泣きついた男…  ポスターもチラシも選挙カーも運動員のユニフォームも緑。選挙カーの写真は、本人ではなく小池百合子。366万票を獲得。宇都宮健児、山本太郎、小野泰輔の3候補の票を足して、さらに100万票以上、上回って大勝した小池人気にあやかろうとした。  だが、結果は無残である。  当選した山田加奈子(自民公認、公明推薦)が5万2225票、次点の斉藤りえ(立憲民主党公認)が3万6215票、3番目の佐藤こと(日本維新の会公認)が3万3903票。天風は2万3186票で第4位。  最下位はホリエモン新党の新藤かなの6125票だが、布マスク(アベノマスク? )をブラジャーに見立てたポスターで話題の新藤が、「得票数は予想外に多い」と、ビックリするぐらいだから、実質、天風は最下位に等しい。  敗因は、最高顧問で都民ファーストの会を立ち上げた小池が見放したこと。自公が小池を事実上、推薦し、都民ファーストの会は“迷子”になった。

「娘のような存在」と言うが…

 だが、天風は小池にすがるしかない。  選挙戦最終日、午後7時15分、北区の主要ターミナル赤羽駅の選挙カーに立った都議、区長などの応援弁士も、荒木千陽都民ファーストの会代表も、訴えるのは「小池都政との連携」であり、「投票用紙の1枚目は小池百合子、2枚目は天風いぶきと書いて下さい」(荒木代表)と、連呼した。  コロナ対策の公務を優先していると、音声メッセージで参加した小池は、「私の事務所で秘書として5年半、仕えてくれた。娘のような存在」と、持ち上げた。  最後にマイクを握った天風も、「皆様の声を都政に生かしたい」「小池都政になって4年、一番近くで改革を体験してきた」「小池都知事のもとに、ダイレクトで声を伝えることが出来るのは私だけ」と、小池との距離感を強調した。それが裏目に出たとはいわない。それしかなかった。  コロナ禍のなかでの都議補選に、大きな主張の違いはない。  山田は、「北区議13年の実績」、聴覚障害者の斉藤は、「私だから聞こえる声がある」、音喜多駿参院議員後継の佐藤が、「子育ての傍ら障害者支援」、そして元タカラジェンヌの天風が「小池と直接のつながり」と、各自セールスポイントはあるが、政策となると、「新型コロナから都民の暮らしを守り、コロナ後の共生社会を目指す」と、表現こそ違え、コロナ対策を訴えるしかない。  都民が選んだのは、「安定」である。  小池がコロナ対策で見せた情報発信力を信じ、都政を委ねた。そして安定感のある自民候補に一票を投じた。  北区選挙区以外に、大田区選挙区、日野市選挙区、北多摩第三選挙区でも争われたが、当選はいずれも自民党候補。3年前の都議選とは様変わりである。  小池と都民ファーストの会は連動しないことが明確になった。議会第一党の都民ファーストの会は、このままでは50名都議団の多くが、来夏の都議選で討ち死にするだろう。どうしてそうなったのか。

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