伊藤敦が代表初ゴール!欧州遠征2連勝 ドイツ戦から10人入れ替え 森保監督も手応え
「国際親善試合、日本代表4-2トルコ代表」(12日、ゲンク) 日本はトルコを4-2で下した。前半に伊藤敦樹(25)=浦和=の代表初ゴールで先制し、中村敬斗(23)=スタッド・ランス=が2点を加えた。以降は守勢に回って2失点したが、後半に伊東純也(30)=スタッド・ランス=のPKで突き放した。4-1で快勝したドイツ戦に続く白星で、欧州遠征を2連勝で終えた。 【写真】相手2選手の壁もなんの!豪快左足で代表初弾の伊藤敦 期待の大型ボランチが、持ち味の攻撃力で代表定着をアピールだ。代表初スタメンとなったMF伊藤敦。前半15分だ。右サイドからMF堂安とのワンツーで中央へ切り込み、左足を振り抜いたミドルシュートをゴール左上へと突き刺した。 自身代表初ゴール。伊藤敦も「(堂安)律と良い形でワンツーができて、(利き足と)逆足だったが、力むことなくいいコースに飛んでくれて良かった」と喜びを表した。 浦和のユース時代は「高卒でプロになれるレベルの選手じゃなかった」とトップチーム昇格を逃したが、流通経済大の4年間で力を付けて浦和に加入。その後はプロ1年目からリーグ戦36試合に出場し、チームの主力へと成長した。 5月31日の広島戦(埼スタ)を視察した森保監督は「すごく良い選手。プレーのスケールの大きさと優雅さを感じる」と絶賛。6月の代表期間で体調不良の川村(広島)に代わり追加招集され、同15日のエルサルバドル戦の後半途中にA代表の舞台に立った。 森保ジャパンに大きな収穫となった。9日(日本時間10日)のドイツ戦は4-1の大勝。それでも森保監督は「過去の勝利が次の勝利を約束してくれるわけではない」と、ドイツ戦からスタメン10人を入れ替えて選手層の厚さをテーマに臨んだトルコとの一戦だった。 伊藤敦のゴール後、前半にMF中村敬が追加点を挙げる活躍を見せた。「大幅にメンバー変更をした中、選手たちが良い経験を積んでくれた」と森保監督。2002年日韓W杯で苦杯をなめたトルコにも勝利し、欧州遠征は2連勝。選手層の厚さも世界に示した。 森保監督は今後へ向け「より厚い選手層の中で、より強いチーム、勝つ確率の高いチームを作りたい」と話す。「この試合をしっかり成長につなげたい」という伊藤敦の決意の言葉が、この先の日本代表が進む道を象徴していた。 ◆伊藤敦樹(いとう・あつき) 1998年8月11日生まれ。25歳。埼玉県出身。J1浦和のアカデミー出身だがトップチームには昇格できず流通経大に進学。2021年に浦和へ加入。同年2月27日のJ1開幕戦のFC東京戦でプロデビュー。日本代表としては今年6月の活動で追加招集され初選出。6月15日のエルサルバドル戦で途中出場しA代表デビュー。ポジションはDFとMF。185センチ、75キロ。