新型コロナウイルス&インフルエンザ対策のウソ・ホント
さまざまな新型コロナウイルス&インフルエンザ対策があるが、実際、効果はいかほどか。専門家への取材を元に、16の対策を○(マル)、×(バツ)、△(サンカク)でジャッジ!
[△]PCR検査を自費でも受ける。
新型コロナ感染を疑い、自費でPCR検査を受ける人もいる。症状がある人や濃厚接触者は実質無料だが、無症状だと3万~4万円かかる。 「感染してもPCR検査で陽性になる確率は最初の3日はほぼゼロ、4~5日で30~40%、6日以降で70%になり、症状が出ます。PCR検査は発熱などの症状がある場合、それが新型コロナによるものかを判定するために行うもの。無症状の人がやるべきものではありません」(大阪大学免疫学フロンティア研究センターの宮坂昌之招へい教授) 本当は陽性なのに陰性と出ることもあるし、検査の翌日感染することだってある。無闇に怖がらず、症状が出てから検査すればいいのだ。
[×]早朝の公園ランでもマスクを必ず着ける。
ランナーもマスクをすべしという意見は根強い。マスクで走るのが嫌でランに消極的になった人も多い。 「ランに限らず、屋外で新型コロナに感染したという報告はない。ランニングにマスクは不要です」(国際医療福祉大学の高橋泰教授) 日本臨床スポーツ医学会と日本臨床運動療法学会も、すれ違う程度では感染するリスクは低いため、屋外運動時のマスクや口鼻を覆うものの着用は基本的に推奨していない。ポイントは3密になりそうな場所と時間帯を避けること。ランで快適なのは、笑顔で話せるニコニコペースだが、並走してノーマスクでおしゃべりすると感染リスクが上がる。当分は極力一人で黙って走ろう。
[△]呼吸がラクなマスクを選んでずっと着けている。
新型コロナでもインフルでも、対策の基本はやはりマスク。飛沫感染のリスクが高い大きな唾液の粒の飛散が避けられるし、他人の飛沫を吸い込むこともブロックしてくれる。繰り返し使えて、呼吸もラクな布マスクを使う人も増えてきたが、布マスクは不織布マスクよりも飛沫を防ぎにくいと危惧する人もいる。 「マスクは大きな飛沫の飛散を防ぐことが肝心。送風・換気があれば、布マスクの網目から漏れる細かい飛沫を怖がりすぎる必要はありません」(京都大学の宮沢孝幸准教授) 声を出すと飛沫は飛ぶから、マスク越しでも大声は避ける。屋外のオープンスペースはもちろん、室内でも距離を取って黙っているなら、マスクを一時的に外しても構わない。