つらさを抱える君へ(10月6日)
いつもかぶっている帽子のハコフグとは、小学生の時家族で遊びに行った小名浜で出会ったこと。東日本大震災の後、被害のあった久慈市の水族館に、自宅の魚を寄贈したことなどが綴られている。 魚が好きで、それに関わる仕事をしたいと、水族館、熱帯魚屋、寿司屋で実習やアルバイトをしたが、どれもうまくいかなかったとも記されていた。 新学期が始まり一か月と少し経って、つらさを抱える君はどうしているだろうか? 君の苦しみに寄り添い、一緒に悩んでくれる人や、回り道をしながらも、独自のやり方で好きな仕事をしている人の本を、ちょっとのぞいてみてはどうだろう。彼らの話が君の心に響いて、新たな扉や抜け道が見つかることを祈っている。 (前田智子 児童文学者、会津若松市在住)