「どんどんどんどん強く」三笘薫と日本代表の収穫は2戦12発だけでない…「僕自身楽しみです」堂安律との“両WBアタック”に「再現性あるプレー」
2試合12ゴール無失点という圧勝劇を見せたサッカー日本代表。その中にあってスペシャルな能力を発揮したのは三笘薫(27歳)だった。プレミアリーグのブライトンでも輝くウインガーは、どのように自分を律し、チーム全体でどう成長しようとしているか。現地で様々な光景を見た取材記者が考察する。<NumberWeb日本代表ルポ:全2回> 【レア写真】「三笘とバレー石川祐希の2ショット…カッコよすぎ」「スパイクの手入れ超キレイ…」薫のスーパーなプロ意識…奥様との美しい2ショットや“プレミアもアジアもだれも止められない”ドリブルを見る
呼びかけ1つでも、チームはどんどん強くなる
ユニフォームが身体にまとわりつくどころか、べっとりと張り付く。そんな灼熱の暑さだった。キックオフ時刻にはスタンドで36.7度を記録したが、気候だけではなかった。バーレーンナショナルスタジアムを包む、異様な熱気も関係していた。 5日前には、地元紙が「歴史的な大勝利」と評したオーストラリアとのアウェーでの激闘を制している。自分たちの代表チームは歴代最強の強さを誇り、日本相手にも何かやってくれるのではないかというファンの期待感に包まれていた。 しかし、結果は周知の通り。 日本が大勝を飾れたのは、プレー以外の振る舞いで上回ったことが大きかった。それは第1回で触れた通りだ。 バーレーン戦後、三笘薫も思うところがあったようで――記者からの質問を受けて、彼はこんな一言を口にした。 「(チームメイトへの)呼びかけ1つでも、チームはどんどんどんどん強くなっていくので。オブザピッチでも、いろいろな取り組みをしていきたいと思っています」
三笘→堂安の決定機に見た“戦術での再現性”とは
そんなオフザピッチの差以外にも、大勝の要因はある。三笘ら、各選手のアジアにおける圧倒的な個の能力の高さを生かすための土台――戦術での再現性がクッキリと輪郭を帯びたのだ。 中国戦も含めた、この2試合の戦術的な収穫は何だろうか。 それはバーレーン戦の最初の決定機が教えてくれた。 前半9分、左ウイングバック三笘のクロスに、右ウイングバック堂安律が凄まじい末脚で追いつき、スライディングでシュートを放った。ポストに嫌われたが――決まっていれば、前半45分で勝負が決まっていた可能性もある。 「良いボールが来たので。決めなければいけない状況だった……」 ああいうところで決めきるのが自分の仕事。そう自任しているだけに、堂安の口は重かった。とはいえ中国戦で、バーレーン戦とは逆の形で三笘のゴールをアシストした後はこう話していた。 「ウイングバックがあそこに入れば、点を取れるというのは意識していること。あそこにパスを出して入ってこなければ、中にいる選手のせいだ、と思いながら上げています。そこは、チームとして(効果的に)やれたかなと思います」
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