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決着を早く、広がる時短ルール 【五輪のミカタ この技このルール】(13)

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時事通信

野球のタイブレークは十回から

 スポーツは、競技や種目の基本構造や試合方式によって、なかなか決着がつかないことがある。個人やチームが対面して戦うものに多く、延長戦などで勝負を決めてきたが、決着を促すルールも存在し、さまざまな競技に広がってきた。近年、特に顕著なのが五輪だ。その背景や事情にも時代が反映されている。 【写真】リオデジャネイロ五輪テニス男子シングルス準決勝、第2セットで失点して悔しがる錦織圭  3大会ぶりで五輪の舞台に戻ってくる野球は、前回実施された2008年北京大会で延長戦にタイブレークが導入され、東京五輪でも採用される。走者がいる状況設定でイニングを開始し、得点が入りやすくするのがタイブレークで、大会によって設定が異なるが、五輪は無死一、二塁から。  米大リーグのデータ分析サイト「ファングラフ」が14年に発表したデータによると、無死一、二塁での得点期待値は1.373。少なくとも1点は入る確率が高いことを意味する。  送りバントで1死二、三塁にするのか、強攻策に出るのか、ヒットエンドランを仕掛けるのか。先攻の時は打順やベンチメンバーを考慮しながら1点でも多く点を取る策が必要で、後攻なら表の相手の得点次第で作戦を選ぶことになる。  このように決着が早まるだけでなく、観客も采配の妙や手に汗を握る展開を楽しめるメリットがある半面、例えば送りバントで走者を進め、犠飛で勝利が決まるパターンばかりだと、見応えがある攻防とは言えない。前の回まで息詰まる投手戦が繰り広げられていた場合、試合の趣が否応なく変わってしまう。走者を出さないという投手の重要な力量を軽んじることにもなる。  そのタイブレークも、北京では延長十一回からだったのが、東京五輪では世界野球ソフトボール連盟(WBSC)主催の国際大会のように、延長戦に突入する十回からとなる見込みで、一段と時間短縮(時短)を図る方向だ。  これらは、野球とソフトボールが五輪に採用されるための取り組みの一貫として進められてきた。他にも、監督が敬遠の意思表示をすれば投手が投げずに四球が成立する「申告敬遠」、投手がボールを受け取ってから20秒以内に投げなければいけない「20秒ルール」、監督やコーチがタイムを取ってマウンドに赴く時間の制限などがある。

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