妻を薬漬けにして50人の男にレイプさせた夫が撮影した「衝撃の動画」が公開される
妻に薬を盛り、50人以上の見知らぬ男たちにレイプさせ、その一部始終を撮影していた夫──フランス南東部アヴィニョンの裁判所で1ヵ月前に始まったおぞましい事件の公判が新たな展開を迎えた。 【画像】妻を薬漬けにして50人の男にレイプさせた夫が撮影した「衝撃の動画」が公開される
「恥ずべきは被害者ではなく加害者」
3つのスクリーンにその動画が映し出されると、法廷には重苦しい沈黙が流れた。 フランス全土を揺るがしているレイプ裁判の被害者ジゼル・ペリコが、ベッドに横向きに寝そべっていた。両腕をだらりと前に垂らし、口を開けている。彼女のいびきの音が法廷に響きわたる。 まるで死んだように眠っている彼女は、男たちから性的暴行を受けている間も反応しなかった。 現在71歳のジゼルは、これらの動画は動かぬ証拠であるとして、法廷で公開されるよう強く主張した。ほとんどのレイプ被害者は、自分の証言と記憶だけが頼りだが、彼女には夫によって撮影・保存されていた動画や写真という多数の証拠があった。 それらを公開することは、「レイプから目をそらさず、正面から向き合う」ために不可欠であると、彼女の弁護士は法廷で述べた。 フランス全土を揺るがし、国内外から注目を集めているこの裁判では、50人以上の男たちが起訴されている。薬を盛られて意識のない状態になっているジゼルを加重レイプした容疑だ。 彼女と50年以上連れ添った元夫(事件発覚後に離婚)のドミニク・ペリコは、妻の食べ物や飲み物に薬を混入し、見知らぬ男たちを家に招いてレイプさせた罪を認めている。 ジゼルには、裁判を非公開にするよう求める権利があったが、彼女は公開することを決めた。自分のためではなく、ほかの女性たちを守るためにそうしたという。 レイプなどの性的暴行事件で、恥ずべきは被害者ではなく加害者である──社会の認識をそんなふうに変えなければならないからだと、ジゼルは公開にした理由を語った。
Catherine Porter