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インドネシアに中国人大挙流入

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Japan In-depth

★州議会、市民が調査要求 こうした多くの中国人労働者がクンダリから工事現場に続々と入っていることについて同州のアリ・マジ知事はテンポ誌に対して「コロナ禍で低迷する州経済の立て直しにもこの事業は重要である」との観点から中国人労働者の現場復帰を容認する姿勢を示した。同知事はこれまでコロナ感染防止の立場から中国人労働者の入国に反対していた。 しかし州議会や地元住民などはジャカルタの中央政府に対して2点で疑問を呈している。(1)コロナウイルスの感染拡大対策で現在インドネシでは外国人に対し入国制限を課している最中であるにも関わらず中国人にだけ労働ビザを発給して大量の入国を認めるのは問題ではないか(2)精錬施設の建設とはいえ最終的な約500人全ての中国人労働者が特殊技能者に付与される外国人専門家労働ビザを得ているのはおかしくないか、である。 このためこれまでに入国した中国人労働者と今後入国予定の中国人労働者の全員に対して「熟練専門労働者」であるのかどうかについて調査をするように政府の入国管理局、あるいはビザを発給した中国にあるインドネシアの在外公館とそれを管轄する外務省などに対して求める方針を示している。 ★国家的プロジェクトは例外と政府説明 東南スラウェシ州クンダリでは3月15日にタイ経由で入国しようとした中国人労働者49人の入国を拒否する事案も発生している。この時は3月2日にインドネシア国内で初のインドネシア人コロナ感染者が確認された直後で、中国・武漢から感染が拡大したとの報道に基づき、各国が中国人の入国を制限しようとしていた時期で、同州も入国に反対した結果だった。 しかしその後、ニッケル、スティールの精錬施設の工場稼働を急ぎたいインドネシア政府の思惑が優先して4月後半には中国人労働者の第一陣を受け入れる事態となったという。 こうした状況に対し政府は「中国系企業によるこの事業は将来現地で多くのインドネシア人の雇用を生み出すものである。コロナウイルス対策に最大限の配慮をしながら工事を進めるよう州政府、州議会は協議してほしい」(大統領府報道官)と基本的に推進する立場を明らかにしている。 さらにルフト・パンジャイタン海事・投資調整相の報道官も「国家的プロジェクトに従事する労働者であることから例外的に入国を認めたが、外国人入国に際して求められるコロナウイルス検査などをクリアすることが条件となっており、保健衛生上も問題ない」として、政府が積極的に推進していることを明らかにした。 ★中国大使館はコロナ検査万全と   VDNIなどで働く中国人労働者についてジャカルタの中国大使館は24日にオンライン記者会見を開き、インドネシア政府が求めるコロナ感染防止の衛生基準に従った検査を全員が受けてクリアしており、必要な労働ビザも取得していることから「全く問題はない」との見解を明らかにした。 さらに「中国人労働者は出発前のコロナ検査、さらに第三国での検査を実施しており、インドネシア入国に際しては中国人労働者にはメディカルスタッフが同行するなど細心の注意も払っている」としてコロナウイルスの感染への対策は十分とっており、心配や懸念はないと繰り返し強調した。 その上で「この事業によってインドネシアへの技術移転が迅速に進むことが重要である」と事業の継続の重要性を改めて示し、インドネシア国民と地元の理解を求めた。 ★問われる大統領の判断 そうした状況の中で中国にあるインドネシアの在外公館で発給された正規の「外国人専門家労働ビザ」を所持した中国人労働者が次々とクンダリに到着している。

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