“水が消えた”明治用水 トヨタ城下町に影響広がる 巨大地震の危険性は以前から指摘も…発電できない恐れが?
明治用水から水が送られている
5年前から700億円の予算をかけ水路などの耐震工事を進めている明治用水。巨大地震が起きた際、水を供給できない可能性はあるのでしょうか? (小川記者)「仮に地震が起きた場合、最悪のケースはどういうことが考えられる?」 (東海農政局 足立健一さん) 「両側に土砂があれば、土砂が流入して水路がせき止められたりする可能性」 (小川記者)「水がせき止められると…水が供給できなくなる?」 (東海農政局 足立さん)「そうですね」 耐震化が間に合っていない水路では、最悪の場合、壁が倒壊したり、土砂が流入したりして水の供給が止まる可能性もあると言います。 早期の耐震化が必要ですが… (小川記者)「工事はいつまで予定している?」 (東海農政局 足立さん)「令和11年(2029年)までを予定している」 耐震工事は水の供給を止めずに行っているため、水をたくさん使う夏場には工事が出来ず、一般的な施設に比べ、耐震化に時間がかかるといいます。 (東海農政局 足立さん)「我々も一刻も早く耐震化が完了するように進めていきたい」 碧南火力発電所で発電するには大量の水が必要なのですが、その水は安城浄水場から来ていて、その水はさらに明治用水から来ています。 この明治用水の耐震工事がまだ完了していないということなんです。 こうした懸念について、中部電力も対策を取って、備えているといいます。 (中部電力 伊藤裕明 防災グループ長) 「地域間の連携性を使って他の電力会社からの電気の融通や、震災の影響を受けなかった発電所の出力増加で発電量を上げる」 (2021年3月11日放送 「チャント!東海地方から防災を考えるSP」より)
今回は地震ではなく…
今回は、大規模な漏水により、工業や農業に影響が広がっています。 東海農政局に取材したところ、川底には固い岩盤があって、その上はコンクリートで固められています。通常ならば穴は開きませんが、以前整備されたのが昭和22年から32年の間だと言います。老朽化によって穴が開いたとみられます。 穴を見つけて、水の通り道がどこにあるのかを探すのは難しく、応急処置は出来ますが、抜本的な復旧については、年内では厳しい見通しだということです。
CBCテレビ