米メディアがダルビッシュの2勝目を美術品と表現!
レンジャーズのダルビッシュ有(29)が4日、本拠地で行われたマリナーズ戦に先発し、今季2勝目を挙げた。5回2/3を投げ、6安打3失点1四球、5奪三振という内容だ。 メジャー復帰登板となった5月28日のパイレーツ戦から中5日での登板。前回登板のほうがコンディションは良かったようだが、この日は速球に強いマリナーズ打線に対し、変化球をうまく使った。 その一方でメジャー自己最速の99マイル(159キロ)も計測。3回にはスミスの左犠飛で1点を許し、2死一塁で主軸のカノを迎えると、5球目に99マイルを投げ込んだ。 カノはテキサス州の地元紙ダラスモーニングニュースの取材に対し、「(手術前と)全く同じ人間だった。手術を受けて、リハビリし、戻ってきても同じピッチャーであることができる。信じられないこと」とコメントした。 カノは敵ながら手術後のダルビッシュの凄さを認めた。 それもそうだろう。ここまでのところ、ダルビッシュは特別に素晴らしい復活劇を果たしている。 テキサス州ABC系の地元テレビ局WFAAのホームページは3日、ダルビッシュ投手を日本独自の陶器修復法を引き合いに出し、「野球界の金継ぎ」と表現した。 金継ぎとは割れたり欠けたりした陶磁器の継ぎ目に金、銀、白金などをまいて飾る日本独自の修復方法。破損前とは異なる美しさを楽しむもので、手術後のダルビッシュの投球は金継ぎの美術品のようであると伝えた。 ダルビッシュの復帰を高く評価しているのはテキサス州の地元だけではない。 6月2日付のワシントンポスト紙でニック・ポラック記者が、トミー・ジョン手術を受けた他の投手とダルビッシュとの比較を試み、ダルビッシュが例外的に素晴らしい復活を遂げていることを報じている。 まず、球速。 ダルビッシュと同じようにトミー・ジョン手術をしたナショナルズのスティーブン・ストラスバーグは手術前の2010年は98.6(159キロ)マイルを計測していたが、復帰後は96.8マイル(156キロ)まで球速が落ちた。メッツのマット・ハービーも手術前の2013年には97マイル(156キロ)を超えていたが、手術後は95(153キロ)-96マイル(154キロ)になっている。