プロ11年目になっても難しい 柏原明日架の「ミス」との向き合い方
◇国内女子◇スタンレーレディスホンダゴルフトーナメント 2日目(5日)◇東名CC(静岡)◇6590yd(パー72)◇曇り(観衆2385人) 【画像】大きな手?の菅楓華 「ミス」とどう向き合えばいいのか―。出だし1番で約15mのロングパットを沈めてバーディ発進した柏原明日架は、次の2番で同じくらいの距離から3パットのボギーを喫した。スコアを落として、「バーディを欲張ってしまった」と気付いたという。 「パッティングのフィーリングが良かった分、こういうミスをする可能性があるという部分をケアできなかった。1番の時よりもラインが難しくなかったのもあって」と悔しさが募る。2014年のプロテスト合格から11年目、同年のプロデビューからツアー309試合目。851.5ラウンドの経験を積んできただけに、2番は「技術的には99%の確率でパーが取れた」ホールだった。 1つでも多くバーディを奪いたいと思うのは当然だ。しかし、その本能を抑えることも大事。雨でスタートが大幅に遅れた初日、ティオフ前にできた空き時間で仲間とゴルフ談義に花を咲かせた際、河本結に「PGAツアー(米男子ツアー)の選手でさえ、1mの短いパットを沈める確率は高くない」と聞いた。だからこそ、3パットを予測できなかったことを反省した。
以前なら、ファーストパットより短いセカンドパットを外したことに「カリカリ」していたとも話す。「結ちゃんが『PGAツアーの選手でさえ外すと思えば“入る”と思っていた自分が馬鹿みたい。そう思うようになったら楽になった』と言っていて。『自分も当てはまるな』と」。今季開幕前にコーチの森守洋氏と「試合中にどういうミスが出ているのか」を見つめ直したことがあった。それもあって、冷静な判断を取り戻して後半の4バーディ4につながったという。 第2ラウンドは5バーディ、3ボギーの「70」で通算7アンダー8位。首位と4打差で最終日を迎える。初優勝は2019年9月「ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープン」、2勝目は翌月の「マスターズGCレディース」で、どちらも秋だった。昨年の今大会も3位と「秋」との相性はいい。「気を付けることは、今日みたいな“もったいないミス”をしないこと。あと1日しかないので一打への集中力はさらにあげていかないと」と5年ぶりの優勝へ力を込めた。(静岡県裾野市/石井操)