森下暢仁は21年ぶりの快挙なるか! 1年目で最優秀防御率獲得は過去何人?
現在、セ・リーグの防御率ランキングは、大野雄大(中日)、西勇輝(阪神)、森下暢仁(広島)、菅野智之(巨人)の4人が僅差で並ぶ形となっている。この中で注目なのが森下だ。プロ入り1年目ながらシーズン序盤から好投を続けており、今や先発の柱としてチームに欠かせない存在に成長した。森下は終盤戦でさらに調子を上げてきており、1年目から最優秀防御率のタイトルを獲得する可能性もある。では、過去にプロ入り1年目で最優秀防御率のタイトルを獲得した選手は何人いるのだろうか?
50年にはセパ新人が獲得
2リーグ制となった1950年から2019年までに最優秀防御率のタイトルを獲得した選手は延べ141人(2003年のパ・リーグで斉藤和巳、松坂大輔の2選手が同率受賞)。このうち、プロ入り1年目でタイトル獲得の快挙を成し遂げたのは全部で12人いる。該当選手は以下のとおりだ。 ・大島信雄……防御率2.03(松竹/1950年獲得) ・荒巻淳……防御率2.06 (毎日/1950年獲得) ・宅和本司……防御率1.58(南海/1954年獲得) ・稲尾和久……防御率1.06(西鉄/1956年獲得) ・村山実……防御率1.19 (大阪/1959年獲得) ・権藤博……防御率1.70 (中日/1961年獲得) ・堀内恒夫……防御率1.39(巨人/1966年獲得) ・佐藤道郎……防御率2.05(南海/1970年獲得) ・安田猛……防御率2.08 (ヤクルト/1972年獲得) ・木田勇……防御率2.28 (日本ハム/1980年獲得) ・野茂英雄……防御率2.91(近鉄/1990年獲得) ・上原浩治……防御率2.09(巨人/1999年獲得) 2リーグ制開幕の1950年は、セパともにプロ入り1年目のルーキー投手が躍進した。大島信雄は最優秀防御率と最高勝率を記録し、セ・リーグ初の新人王を受賞。荒巻淳も最優秀防御率だけでなく26勝で最多勝にも輝き、こちらもパ・リーグ初の新人王となった。 1954年には、南海のルーキー・宅和本司がいきなり26勝と活躍し、防御率1.58で最優秀防御率のタイトルを受賞。新人王にも選ばれている。当時はタイトルに制定されていなかったが、宅和は275奪三振でこちらもリーグトップ。なんと投手三冠を達成しているのだ。 鉄腕・稲尾和久は、1年目から開幕一軍を勝ち取り、ルーキーながら最優秀防御率のタイトルを獲得。受賞した投手タイトルはこの1つだけだったが、この活躍が評価され、新人王にも選出されている。稲尾は翌年、翌々年も最優秀防御率のタイトルを獲得。プロ入り1年目から3年連続で同タイトルを受賞したのは稲尾のみ(3年連続受賞は巨人の菅野も達成)。