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失われた税収を取り戻せ ミャンマーが酒の輸入を自由化【世界から】

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 ミャンマー政府は5月、外国で製造された酒の輸入を全面的に解禁すると発表した。これまで輸入可能だったワインや一部のビールに加え、ウイスキーをはじめとする蒸留酒など他の酒類についても規制を緩和することにしたのだ。  しかし、ミャンマーに住んでいる人の多くがこのニュースに首をひねっているはずだ。というのも、ミャンマー国内では長年、輸入が禁止されていたはずの外国産の酒が大量に出回ってきたからだ。(ヤンゴン在住ジャーナリスト、共同通信特約=板坂真季)  ▽広く流通する密輸酒  ミャンマー政府は、外国産の酒の輸入を1962年から厳しく規制してきた。95年には輸入そのものが全面的に禁止となった。変化が起きたのは、民主化が進んだ2015年。ワインなどが緩和されたのだ。だが、その他に関しては外国からのビジネスマンや観光客が訪れる一部のホテルや免税店を除いては輸入が許されなかった。  どんなに厳しく規制しても、必ず抜け道ができる。それはミャンマーでも同じだ。この政策は外国産の酒を扱う「闇市場」の誕生を招いた。タイや中国など陸路でつながっている国々との国境ゲート付近には、密輸酒を扱う店が堂々と軒を並べており、外国の酒を求めるミャンマー人でいつもにぎわっている。

 それだけではない。都市部の酒店や一部のスーパーマーケットの棚には密輸酒がずらりと並んでいる。政府の規制をあざ笑うかのように、密輸酒がミャンマー国内で広く流通してきたのだ。  ▽酒好きが「住みやすい国」  地元英字紙の「ミャンマータイムズ」は19年6月20日付の紙面で、税関当局が闇市場で取引される密輸酒の総額を年間数億ドルに上ると推定していると伝えた。一方、17~18年に掛けて合法的に輸入された酒は、およそ800万ドル(約8億5千万円)だった。  具体的な額がはっきりしないのは残念だが、密輸酒の市場規模がいかに大きかったかがよく分かる。  価格はどうなのだろう。原産国の価格よりはもちろん高価だ。それでも、密輸酒が出回っていない周辺国よりは安い。そのため、酒好きの間ではミャンマーのことがひそかに「住みやすい国」と表現されていたほどだ。  ▽膨大な損失  規制緩和の狙いを表現すると次のようになる。

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