第94回選抜高校野球 倉敷工13年ぶり春 一致団結で勝利!!(その1) /岡山
<センバツ2022> 第94回選抜高校野球大会(毎日新聞社、日本高校野球連盟主催、朝日新聞社後援、阪神甲子園球場特別協力)の選考委員会が28日開かれ、倉敷工(安藤正道校長)の13年ぶり11回目の出場が決まった。攻守にバランスが取れたチームで、2021年秋の県大会で優勝し、中国地区大会でベスト4入りした実績などが評価された。組み合わせ抽選会は3月4日。大会は、兵庫県西宮市の阪神甲子園球場で3月18日に開幕する。【岩本一希、堤浩一郎】 ◇主将「攻めたぎる野球を」 校長室では午後3時から、栗田武治副校長が出場校発表のインターネットでのライブ中継を見守った。約40分後、大会本部から出場決定を知らせる電話があり、「ありがたく、お受けいたします」と応じた。その後、選手たちが待つグラウンドへ移動。「コロナの中で活動が制限される中、精いっぱい頑張った結果。甲子園で活躍することを期待しています」と激励した。 福島貫太主将(2年)は「最後まで選ばれるのかわからなかったが、選ばれてうれしい」とほおを緩ませた。リモートを活用するなどして「一体感を忘れず、最高の準備をしてきた」という。「甲子園は先輩たちが目指してきた場所。出場できるという好機を生かして攻めたぎる野球をしたい」と力を込めた。 4番を務める日向悠(ひなたはる)左翼手(同)は「三振を恐れずに、スイングすることが持ち味。甲子園でも小さくならず、自分の打撃を見せたい」と誓った。宮田歩捕手(同)は守備の要となるが、「自分たちは攻撃のチーム。秋の中国大会では、追加点がほしいところで、もう1点が取れなかった。1点に対する集中力を高めたい」と、打力向上に意欲を燃やす。増田光希二塁手(同)は「甲子園では打撃、守備ともに活躍したい。打席では追い込まれてからの粘り強さを発揮し、守備ではゲッツー(併殺)を取りたい」と話していた。 エースの右腕・高山侑大投手(同)は「フィジカルもメンタルも強化して甲子園では(チームを)引っ張る投球をしたい」、リードオフマン・藤井虎道中堅手(同)も「逆方向に強い打球を放つ練習をしてきた。流れを作る一番打者として初球からどんどん振っていきたい」と意気込んでいた。 高田康隆監督は「伝統ある倉敷工に新たな歴史を刻めたことをうれしく思う」と語った。「選手たちには『(出場決定は)人生の中では通過点。満足することなく、明日に進んで行こう』と伝えたい」と気を引き締めていた。新型コロナの影響でチームでの練習再開は見通しが立っておらず、当面は各自で練習を続ける予定という。 ◇本紙号外を読みマネジャー実感 倉敷工には28日、センバツ出場決定を報じる毎日新聞の号外500部が届けられた。野球部員にも配られ、マネジャーの加藤優さん(2年)は「三つ上の兄が倉敷工野球部の捕手だったので、マネジャーになった。号外を見て『決まったんだ』と、改めて実感がわいた」と喜んでいた。