「ネスレ ミロ」の市場を狙う競合品が続々 “おいしくて健康”で子どもと女性が支持 シニア層流入の動きも
話題沸騰の「ネスレ ミロ」。「ミロ」の領域である“豊富な栄養素がおいしく摂れる”子どもの成長応援市場に着目した動きはかねてからあり、直近の「ミロ」人気に伴い子どもの成長応援市場を狙った競合品も脚光を浴びそうだ。 「ミロ」には、エネルギーの源であるブドウ糖を主成分とし、特に女性に不足しがちな鉄分や吸収されにくいカルシウムの吸収を助けるビタミンDなど2種類のミネラルと6種類の栄養素がバランスよく含まれている。 「ミロ」と同じく牛乳や豆乳などと合わせて飲まれる高栄養の粉末飲料(パウダー)はそもそも増加傾向にあり、その代表商品としては森永製菓の「セノビー」やロート製薬の「セノビック」が挙げられる。 「セノビー」はシールド乳酸菌100億個、ミルクカルシウム510mg、ミルクオリゴ糖100mgを配合した子どもの成長を応援する調整ココアで、子どもを持つ30~40代女性に支えられて伸長していることに加えて、カルシウムを多く含む中身設計からシニア層のフレイル対策としても受け入れられているという。 15日分の180g袋と7日分の84g袋がともに伸長する中、ドラッグストア・EC専用の180g袋は4-8月、前年同期比で約2割伸長し「成長応援型の嗜好飲料は、お客様と流通様からの評価が高い」(森永製菓)とみている。 一方、「セノビック」も「好調に推移している」(ロート製薬)という。
森永製菓は、「セノビー」で顕在化したフレイル対策ニーズに着目して「ホネグッド」を開発。今春から発売している。 フレイルとは、健康な状態と要介護状態の中間に位置し、身体的機能や認知機能の低下が見られる状態を意味し、その要因の1つに“しっかりと栄養がとれないこと”がある。 「ホネグッド」は、そうした状況に不安を感じしっかり備えていきたい大人世代に向けて、1 杯(1 杯=ホネグッド12g+牛乳150ml)で1 日分のカルシウム(680mg)が摂取できるように設計されている。 その上、カルシウムの吸収を促進し骨の形成を助けるビタミンDとカルシウムの働きをサポートするミルクオリゴ糖に加えて、近年摂取意向が高まっている成分であるたんぱく質とカカオポリフェノールも配合し 1 杯でたんぱく質 2.3g が摂取できる高たんぱく飲料に仕立てられている。「シニア層のカルシウムニーズが確認でき、シニア層へのアプローチ手段が課題」(森永製菓)だという。