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公営ギャンブル復活に乗り遅れ 富山競輪、地元が反対 新企画見えず

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北日本新聞

 富山市が運営する富山競輪が、公営ギャンブルの復活の流れに乗れていない。インターネット投票の普及を追い風に、各競輪場は収益が大きいレースを開いたり、にぎわいづくりのため競輪場にホテルを併設したりするなど多様な取り組みを展開。一方、富山競輪では、地元がレースの開催自体に反対する事態が起き、身動きが取れずにいる。(高嶋昭英)  富山競輪は、かつては自治体財政を潤す「ドル箱」だった。1951年に岩瀬池田町で開設して以来、累計で417億円を市の会計に繰り入れ、公共施設の整備に充てられてきた。  95年度にはピークとなる374億円の売上高があったが、レジャーの多様化やファンの高齢化を背景に年々減少。2019年度は94億7千万円と平成以降最少となり、市への繰り入れも8千万円にとどまった。  全国の競輪場も10年代前半までは同様の傾向で、赤字を一般会計から補てんするケースも発生。一宮(愛知県)や観音寺(香川県)などの廃止が相次いだ。

 苦境が続いた公営ギャンブルも、5年ほど前から復活の兆しが見える。競輪を統括する公益財団法人「JKA」によると、全国の19年度の車券売上高は6604億円で、平成以降最低だった13年度と比べて541億円増えた。  所管する経済産業省製造産業局は「ネット投票の普及が大きい」。各競輪場は深夜に無観客で行う「ミッドナイト競輪」を開催。車券販売や中継はネット上で行い、他の公営ギャンブルが実施しない時間帯であることから、仕事帰りの会社員ら幅広い層を取り込んだ。運営費は抑えられ、利幅も大きいという。  自治体によっては、毎年数億円の繰り入れに成功している。富山市も20年度、ようやくミッドナイトを実施するが、県外の競輪場を借り上げての開催で、本格参入に至っていない。  背景には、地元の理解が得られていないことがある。ことし2月、施設を所有していた地元の酒造会社が、車券のネット販売を手掛けるチャリ・ロト(東京)に売却。事前の説明がなかったとして、岩瀬自治振興協議会(金尾雅行会長)が富山市に抗議した。

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